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広告雑感アーカイブ(4)

マンスリー広告批評〈06.11月〉

私が発信している当Webサイト「今日の気になる言葉123」とブログ「いいコトバ」の2007年度更新分から、広告(業界)関連の話題をまとめてみました。
「マンスリー広告批評」向けに書かれたものではないので多少テイストは違いますが、見逃された方はぜひご覧ください。 ※表現の領域まで踏み込んだコラムについては、社会的な視点を重視する本欄の趣旨と異なりますがご勘弁ください。“公には二流”のコピーライターとして、クリエイティブの視点からの評価は控えております。
※なお、ブログに併載している写真は省略しています。

■弊社WEBのコラム「今日の気になる言葉123」から。


「『あたら
しい
ふつう』を
言葉の
うえでも
示して
ほしいと
思う。」

と日本郵便「ひとりを愛せる日本へ」に辛口の批評を浴びせた「広告批評」11月号。業界誌「宣伝会議」「ブレーン」では無縁の欠点の指摘だ。「あたらしい ふつう」なる理念を具体的に語れと言うが、そこまでケチをつけ始めたら貴誌で紹介する広告はなくなりますよ。
●No.2412/07.11.28


「驚きの
結末は
CMの
あと!」

なる告知は86%の視聴者を不愉快にさせ、その商品も34%が買いたくないと思うという調査結果を本日の「天声人語」で紹介。先日のATP賞ではないが、 観たい番組はNHKに多く民放は頭が悪くなりそう。真剣に考える時間がないからこの種のテロップも生まれる。
●No.2411/07.11.27


「恋を何年、
休んで
いますか
?」

似たような題名のTBS系ドラマがあったが、これは真木準氏による昔の伊勢丹のキャッチフレーズ。なぜ取り上げたかというと、先日送られてきたスパム メールのタイトルだったのだ。まさかコピーライターが書いているんじゃないだろうなぁ。確かに休んでいるけど。
●No.2399/07.11.15


「私 らしく。」
「はたらく、私らしく」はアデコ(人材派遣)。「わたしらしくをあたらしく」はルミネ(ファッションビル)。この「私らしく」は麻薬だ。この私も使う。時 には私らしくすることを止める事さえ求められる社会に。でも何となくいい気分になる言葉だから広告では使う。
●No.2376/07.10.23


「ミケラン
ジェロや
ピカソ、
アンディ・
ウォー
ホルの
ような
存在に
なりたい
。」

と後に奥様になる悦子さんに言ったという佐藤可士和氏(『広告批評』10月号)。「ビックリしたセリフ」と奥様が言うとおりですが、実際にそこに向かって いるのかも。「夢はかなう」を現実化するような快進撃にはそう思わざるを得ません。さて自分はどんな存在に。 ●No.2368/07.10.15


「牛丼1杯に
2000
リットルの
水が
使われて
いる。」

それが「水」がテーマの展覧会に結びついたというグラフィックデザイナーの佐藤卓氏(本日の『情熱大陸』)。牛は水をよく飲み飼育する間も牧草などに水を 使うからだとか。そんな視点の情報発信がもっとあってよい。死に瀕したこの地球を救うために書籍企画作るか。
●No.2367/07.10.14


「コピーに
著作権は
あるか。」

なる問題を取り上げた「宣伝会議」(10/1号)。コピーは著作権がないといわれてきた。「思想や感情を表現する余地が少ない」という理由だ。そうでない コピーは存在するが、現在でもコピーの著作権はないとはいえないが弱いようだ。類似コピーの処遇が気になる。
●No.2361/07.10.8


「明日のエコ
では
まに
あわない
。」

とまくしたてるNHK。ご丁寧に「地球だい好き環境キャンペーン」と続ける。地球を汚し続け削り続ける人間が「大好き」なんていい気なものだ。この緊急事 態に一体“明日のエコ”なんて考えてるのは誰だ!環境を情報の中でしか考えていないコピーライターの発想だ。
●No.2249/07.6.18


「エステ
WAM。」

奄美大島からやって来た妻の女友達が「ここのCM面白い。知らないのぉ?」と言うので、テレビをあまり見ない私達が知らないだけかと思いWebサイトで確 かめると鹿児島県中心に南九州で展開するエステティックサロンだった。改めて“地方CM”の凄さを実感した。
●No.2241/07.6.10


「西田夢蔵
。」

先日の「ドリームジャンボ宝くじ」CMに出演していた和服の歌手の名(『宣伝会議』5/15号)。西田敏行さん扮するキャラクター名なのだが知らなかっ た。「ゲロッパ!」そして「有頂天ホテル」と派手な歌い手役が似合う(噺家役も決まってた) 西田キャラ、貴重。
●No.2238/07.6.7


「広告。」
スタッフに「広告の知識を深めたい」と言われ、格好な手引書を求めて出かけた旭屋銀座店。電通が築地にあった当時から「広告関連の書籍が充実している」と いう印象が私の中にまだある。しかし売場を示す「広告」のプレートがなく往生した。なぜだ? 需要が減ったか。
●No.2223/07.5.23


「口べにの
とき。」

写真家・上田義彦氏と直木賞作家・角田光代氏がこのタイトルによる展示会をハウスオブシセイドウで開催中(『コマーシャルフォト』4月号)。口紅をさす女 性達の写真とショートストーリーのコラボレーション、興味をかきたてられる。何とも艶やかな言葉の組合わせ。
●No.2165/07.3.26


「春の
ない国。」

「メトロポリターナ」3月号で「春のない国には私、住めないかも。」という「そうだ京都、行こう。」キャンペーンの広告が掲載されている(太田恵美さんの 作?)。でも、何か毎春書いている気もしますが、春嵐や花冷えなんて優柔不断な春の気候が私は嫌いなのです。
●No.2156/07.3.17


「SP業務は
もはや
宣伝部
マターでは
なくなった
。」

と「宣伝会議」(2/15号)。調査からは、SP向け媒体でも販売促進を目的としない手法はあるという結果が導かれた。これは“純広告こそが広告”とする 梶祐輔氏「広告の迷走」の主張を覆す結果か。ただ「SPは営業部門が担う」という傾向が真実なら首を傾げる。
●No.2131/07.2.20


「美。」
元旦広告を眺めると伊勢丹の「一期一会一美」、資生堂の「一瞬も一生も美しく」、パナソニックの「今年、すべての美しさはプラズマから。」、そして講談社 の「『美しい国、日本』を裸にします!」まで「美」の文字が4作。多いのか、少ないと言うべきか、安倍さん。
●No.2082/07.1.2


■ブログ「いいコトバ」から。


飛び込み営業って、世間が言うほど
きつくないっすよ。あるときなんか
「飛び込み営業で〜す」って
水泳帽とゴーグルつけて、ドアあけた。
これがね、アタルと
売れるんですわ(笑)。

コピーライターの仲畑貴志さんが、同業の田島洋之さんが取り上げていた
この言葉を、チャーミングなアプローチの好例として紹介しています
(『宣伝会議』10.15号)。
たくましいなぁ。私は乗れませんが、確かに平凡なアプローチは価値がない
という点で勉強になる言葉です。先日取材した、某金融系会社の営業ウーマンは、
入社1年目で「営業は、お客様に断られてからがスタート」と健気に
語っていました。それこそ人それぞれですが、

アプローチについての話なので、恋愛に通じるかもしれませんね。
〔07.11.21〕

大人も夢をあきらめちゃいけない。
23日、ついに今シーズン初勝利を挙げた44歳の工藤公康投手が、
試合後に映画「オールド・ルーキー」の感想として答えた言葉です
(昨日の『日本経済新聞』朝刊)。
折しも、今週から露出している野茂英雄投手をキャラクターに据えた
「キリンZ7(ジー・セブン)」の広告が「現役続行」とキャッチフレーズで
訴えています。肩書きにしがみつく去り際はいけませんが、真正面から
相対する勝負の世界では歓迎すべき言葉でしょう。

私は、「現役」の意味を自問しながらしばらく進みたいと思います。

〔07.5.25〕

モノをつくる空間だから、
白いキャンバスみたいにしたい。

「デザインする場所って普通、紙やメモがたくさんごちゃごちゃしてる」と言った
柴田理恵さんに、グラフィックデザイナーの佐藤可士和さんが答えた言葉です
(3月25日の『感動六本木パリ』再)。そこは、シンプルなデスクとパソコンが
置かれただけの、清潔でありながら上質を感じさせる佐藤さんの仕事場でした。
資料を保管する場所も別に取って本当によく整理された彼のオフィスにいつも
圧倒させられます。余計なモノがあると、それに影響されてしまうから、と。
「佐藤可士和みたいに」を口ぐせに、必死で整理の努力をする私のオフィスから、

資料の束が消えたことはもちろんありません。ワンルームですから。

〔07.4.16〕

あなたがやりたいことやっている姿が
一番うれしいんじゃない?

「親孝行ができなかった」と涙を流す震災遺児の中島美恵さんを
黙って抱きしめながら、そう励ましたのは自らは抗がん剤治療を受けながら
歌い続けるジャズ歌手の石野見幸さん(1月20日の『@ヒューマン』)。
介護を続けながらジャズヴォーカルのレッスンを続ける美恵さんの
生き方を認めたのです。私が27歳で一部上場企業を辞め、無給の見習い
コピーライターから再出発したいと告げた時、母は「目の前が真っ暗に
なった」と言い、神経質な父は胃潰瘍になり手術をしました。しかし、

その後、ただの一言も批判の言葉を聞くことはありませんでした。

〔07.2.2〕

2007.11.30


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