「ありがとう
ござい
ましゅっ。」
知人の娘さんが小学校を卒業されたのでお祝いにCD券と名前にちなんだ書籍を贈った。その娘さんからのお礼状に書かれていた言葉。ピンクのうさぎの手描きイラストに添えられたこの表現はとても可愛くて思わず微笑んだが、言葉はこうして変化していく事例でもある。
●No.338/02.3.30
「私は他のだれ
よりも彼から
学びました
。」
ビリー・ワイルダーが亡くなった。この言葉は朝日新聞本日夕刊のS・マクレーン。今朝テレビでいくつかの作品が放映されていたが、私のベストワンは「サンセット大通り」。あのG・スワンソンの怪演が忘れられない。映画の“味わい”が希薄になったのはいつからか。
●No.345/02.3.29
「いい母
です。」
本日のはなまるマーケットで、吉行和子氏は91歳で現役美容師の母・あぐりさんをこう評した。新聞チラシの裏に書かれた手紙が階上の吉行氏のドアに入っていたエピソードの後で。母が「いい」のは当たり前だが、なぜかみんな同じ気持ちを抱いている。はずだったが。
●No.344/02.3.27
「わたしを
変える!」
明日発売のアンアンのタイトルがこれ。私は広告でもこの種のキャッチが大嫌い。なぜなら詐欺のような感じがするから。自分を変えるためには、貴重な出会いと厳しい人生体験が欠かせない。駅ビルでショッピングしたり携帯片手に雑誌を読んでいたって何も変わらない。
●No.343/02.3.26
「調整中。」
28日から新ダイヤに変わる田園都市線。乗車時間を示す路線図その他の取り替えが間に合わず、貼られた紙にこう書かれている。しかし決定した通りに変更することを「調整」とは言わない。鉄道関係は東急に限らずこの言葉が好きだが、何か煮え切らない感じを受ける。
●No.342/02.3.25
「1年生議員で
忙しかった
。」
と言い訳した辻元議員(本日のサンデープロジェクト)。殆どの不正は金銭から生まれる。その点を見逃していたという釈明は真実でも虚偽でも社会人として失格で当然議員としても、だ。氏に残された選択肢は、自ら議員辞職し自民党に逆インパクトを仕掛けるしかない。
●No.341/02.3.24
「うまいモノや
店を探して
歩くのは
株式公開まで
こぎつけた後
にやればいい
。」
と藤岡ダイヤモンドZai編集長(SPA3/26号)。それが起業家の鉄則だと宣う。くだらない人だ。日本中に非上場でどれほど立派な社長が多いことか。そのくせ「社内に愛人がいる人は成功する」など理解不能。失礼ですがあなたが責任を持つ雑誌はお遊びですか?
●No.340/02.3.22
「収穫する時は
娘を嫁に
出す気持ち
。」
今日は強風吹き荒れる中、千葉県印旛郡富里町で西瓜を作っている農家を取材。繊細な西瓜のため常に気温・地温に気を配り、毎朝、その成長を見つめ手塩にかけ世話をする農業の幸福感が熱く伝わる。「富里の西瓜は日本一」という言葉に少しの嘘も含まれていなかった。
●No.339/02.3.21
「小泉さんは
私に
ジェラシーを
感じていた
。」
田中真紀子議員が小泉批判を展開中だがこの言葉は余計だ。これは憶測で、小泉首相が福田官房長官の顔色を窺っていたと伝えた発言とは違う。自民及び小泉は一度打倒すべき。田中氏自身は認めたくないが、ここは日本のメディアにロングインタビューで登場してほしい。
●No.338/02.3.20
「YKKのみ
ならず、
自民党に
とっても。」
福田官房長官は加藤紘一議員離党に際しこう宣った。間抜けだ。一体、国民の誰がYKKの問題と捉えたか。小泉首相は「本人が」を強調し、またも第三者的発言に終始。腹立たしい。ムネオを「うら悲しい」と書いた岩見隆夫氏(本日発売のサンデー毎日)。私も悲しい。
●No.337/02.3.18
「競争が嫌いな
人間は
生き残れない
。」
本日のEZ!TVは外食のグローバルダイニングを特集。これは仲間を中傷し合いながら昇進・昇給を決めていく制度等を表した店長の言葉。森本毅郎は、ひ弱と言われる若者の逞しさを評したが私はドライな人間関係を好む彼等の一面を利用した経営者が上手いと思った。
●No.336/02.3.17
「Where do
you work?」
と訊かれたらどう答えますか? 私も「五反田」と答えそうだが、少なくとも欧米では働いている会社・店舗(より具体的)で答えるよと、NOVAの教師。日本文化に関する会話の中で出た事例で、日本人の答える内容はどんな話題を扱っても殆ど曖昧であると指摘された。
●No.335/02.3.16
「言葉足らず
だった。」
これも“永田町用語”。政治家は自分の発言が物議を醸すと決まってこう弁解するが、日本経済新聞本日朝刊を見ても、加藤紘一氏が先頃述べた発言は言葉足らずなんかではない。処分を党の執行部の判断に任せるか、自分で判断するかは、正反対のことである。見苦しい。
●No.334/02.3.15
「女としての
人生を楽しく
逞しく。」
淡々として、肩肘張らず、女性が著したエッセイで近頃まれにみる清々しさ。「女性の体のシステムを自分でちゃんと自覚して、体に無理がないように、お互い働いていきたいですね。」フラウ(3/26)
の写真家・長島有里枝。田嶋陽子は恐らくこの凄さに気づかない。
●No.333/02.3.12
「離党勧告。」
鈴木宗男議員の証人喚問が終わった。誰か言ったろうか、疑惑が払拭されたわけではないという理由で自民党が離党勧告するのは理屈に合わぬと。グレーなら党で調査すべきだし黒なら離党でなく議員辞職が筋だ。とりあえず関係ない顔をしようなんて。早く解散してくれ!
●No.332/02.3.11
「目立ち
すぎず、
芯のある
酒。」
京都・澤屋松本。「でしゃばらず呑みあきない。山形・東北泉」「すっきりとして安心して飲める。新潟・八海山」など、手作りの品書きの文章が気になり、センスがあると褒めると、以前その方面の仕事をしていたと言う。地元中央林間「獺(かわうそ)」美味に、美酒。
●No.331/02.3.10
「川中さん、
ありがとう
ございました
。」
春物のスカイブルーのシャツを買いクレジットカードで支払う。署名をし包装された商品を受け取ろうとした際に店員から発せられた言葉。単に署名を見て言ったのだが、誰もがする行為ではなく、恐らく初体験。コム
デ ギャルソン(渋谷店)、川久保イズムここに生きる。
●No.330/02.3.9
「下がる、
下がるって
言ったら、
上がった。」
佐藤工業倒産による昨日の株価上昇を受けた小泉首相の談話が本日の日本経済新聞朝刊に。「株価っていうのは分かんないね」と人ごとのよう。そもそもここまで株価を下げさせた元凶はこの方だ。支持率と引っかけてお得意の第三者的発言をしている場合じゃないだろう。
●No.329/02.3.5
「アストリッド
の物語が
終わった。」
朝日新聞本日夕刊・惜別欄に先日亡くなった「長くつ下のピッピ」の作者、アストリッド・リンドグレーンさんの記事。この言葉は死去当日のスウェーデン最大の朝刊紙の見出し。子供の頃「なんて変な名前なんだろう」と思いながら読んだ記憶が蘇り甘い感傷に包まれた。
●No.328/02.3.4
「黄色
って言っちゃ
ダメだよ。」
と相手に言ってから、青・赤・緑・空色・オレンジ色と続けて相手に繰り返させた後で「紫色」。相手が「むらさきいろ」と言ったら、すかさず「きいろ」って言っちゃダメって言ったじゃん!
本日小田急江ノ島線車内で聞いた小学生の会話。思わず吹き出しそうになった。
●No.327/02.3.3
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