最終更新日2002年12月分



「世は
 〆切と
 いうのは
 何も原稿の
 ことばかり
 では
 ない。」

なる故山本夏彦氏のコラムを日本経済新聞本日朝刊で紹介。小泉純一郎の金融再生工程表の12月〆切の事項はどうなったのか? ご存じの方がいたらご連絡頂きたい。なぜマスコミはこの方がした約束を放ったらかしにするのか? こんないい加減で情けない日本に誰がした。
●No.597/02.12.31







「ノーベル
 化学賞を
 受賞した
 田中耕一
 さん。」

もうこの言葉は聞き飽きた。なぜこの人が富山へ帰郷する日の駅の行動までニュースで取りあげるのか? こんな国って一体世界にあるのだろうか? 第一、小柴昌俊教授の方はどうしたのか? “田中さん”の「またかマスコミ」という嫌悪感いっぱいの表情も見たくなかった。
●No.596/02.12.30







「この
 男社会の
 中で、
 紅組と白組
 に分かれて
 男女同格
 で争う
 こと。」

をNHK紅白歌合戦で唯一認める点と和田勉氏(朝日新聞本日朝刊)。対談相手で同番組を支持する横澤彪氏を「遅れている」「古い」と罵りながら、ご本人のこの発言が一番遅れている気がした。未だ男社会なのは同感だが、和田氏の男尊女卑の精神を覗き見た気がした。
●No.595/02.12.29







「分から
 なく
 なったら
 日本語
 でも
 いいから
 話す。」

とは、青木功氏が松井秀喜選手に語ったと言う英語習得法(朝日新聞本日朝刊)。他に「とにかく、自分から話す」「相手が英語で『分からない』と言えば、ミー・トゥーと答える」も。このしたたかさが海外試合における尾崎将司選手との差を生んだ。正に、名レッスン。
●No.594/02.12.28







「プレ
 ゼント。」

というJITTERIN’JINNの曲を社歌と冗談を言いつつ歌っていた私が久々に(納会の後)カラオケ。よく見ると松田聖子(P・R・E・S・E・N・T)・安室奈美恵(PRESENT)・浜崎あゆみ(Present)と、3大歌姫の持ち歌にもあった。光栄。
●No.593/02.12.27







「勝どき橋
 の前で
 締めると
 勝つ。」

と女将。本日、得意先にて催された屋形船での忘年会に参加した。宴の締めを船が勝どき橋の下を通り過ぎる前に行うと「勝つ」につながり縁起がいいとか。無事に三本締めを終えたが、いま広告業界も本当に厳しい。私も自分を信じて、時には疑って、突き進むしかない。
●No.592/02.12.26







「それに
 付て
 実に
 リヂ
 キュラスな
 話がある
 のさ。」

なる坪内逍遙の著作内の言葉を朝日新聞本日朝刊で引用。国立国語研究所発表の外来語の言い換え例に絡めてだが、私は外来語を代わりとなる(既存の)日本語が見当たらぬ場合以外は使わない。広告業界でよく使われるコンセプトという言葉も「基本的な考え方」と言う。
●No.591/02.12.25







「あなたの
 ご亭主は
 邪魔に
 ならない
 から。」

と山手線で主婦グループの会話。例えば家事をそこそこにこなし、妻の女友達にも如才なく振る舞える亭主が邪魔にならないタイプと言えるのだろうか。では、邪魔になるタイプとは?
考えてみれば人間社会には多かれ少なかれ邪魔になる、ならないのタイプが存在するが。
●No.590/02.12.24







「人は、
 自分の
 話を
 聞いて
 ほしいと
 思って
 いる。」

「コーチング・マネジメント」なるコーチ学の本が面白かった。人が「相談がある」と言う場合、別に解決策を得たいのではなくただ話を聞いてほしいだけの時が多いとか。妻のブティックに来店する女性達も自分の話をしに来るのだという。聞き上手が不足しているのだ。
●No.589/02.12.23







「師匠。」
と、なぜ見栄晴ごときタレントを呼ぶ。しかもまだ36歳だ(本日のウチくる!?)。シャレにもならない。気持ちが悪くなった。大改造!!劇的ビフォーアフターでは、建築家を「匠」と呼ぶ。本来は腕のいい職人を指していたはず。師匠に、匠に、技が無視されている。
●No.588/02.12.22







「素晴らしい
 質問
 でした。」
と取材の最後にL・ディカプリオに言わせた黒木瞳さんの質問が楽しかった(本日のギャング・オブ・ニューヨークの旅)。主人公アムステルダム・ヴァロンの復讐心が揺れ動く筋書きが深いとした感想に「脚本を直したんだ」と返したディカプリオの笑顔が印象的だった。
●No.587/02.12.21







「細い
 ペニス。」
なる岩井志麻子氏の小説の表現をいくつか取り上げ、男性作家では決して書けぬ視点と指摘した渡辺淳一氏(小説現代1月号)。引用の「いきなり大きな飴玉をつっこまれたら(中略)味わう暇もないでしょう」なる瀬戸内寂聴氏の言葉にも笑ったが、男女差は厳然とある。
●No.586/02.12.20







「大学生は
 小学生
 なのか。」
と題したアエラ12.23号の巻頭特集。身だしなみ検査をする(西武文理大)、歩道では広がって歩かないと指導(亜細亜大)、横断歩道に旗を持った学生が立つ(東洋大)、授業参観をする(明治大他)、家庭訪問をする(京都大)。これで、何が“大学に実学を”だ。
●No.585/02.12.19







「Writing
 for a
 living。」

と言えば文筆で生計を立てるの意だが、英語でWriting、日本語で「書く」と口にするたび、何か後ろめたい気分に襲われる。それは、いま私がほぼ100%Macで原稿を“打って”いるからに他ならない。でも「打つ」だと事務的な感じがしてそぐわないのだが。
●No.584/02.12.18







「年齢の
 七掛け。」

と最近の人は自分の姿を見積もっているとは、先日仕事をした某エステティックサロン社長の弁。14日の本欄ではないが、確かにみんな実年齢より若いと思っている。かく言う私とて見かけは30代のつもりでいるから、2〜3歳若く言われてもうれしくなかったりする。
●No.583/02.12.17







「ホット
 プレート
 囲んで
 家族で
 餃子
 100個
 食べる。」

妻の店によく来る高3の女の子が作日来て言った言葉。アルバイトのお金が入ると少しずつ洋服を買っていくパタンナー志望のこのお洒落好きの子は、素直でお父さんの話もよくするらしい。子供がいないので偉そうなことは言えないが、やっぱり家庭が大切だなと感じた。
●No.582/02.12.16







「自分の
 ことは
 自分で
 しないと
 こうなる

 。」
と言って鼻に両拳を重ねた唐沢寿明(本日の情熱大陸)。「マクベス」の楽屋で下着を洗う洗剤を見せた後で。ニューヨーカーに激賞された舞台の初日が終わった後、劇場出入口で「性根を入れ替えて頑張ります」とおどけた。実に清々しいサービス精神の彼が好きである。
●No.581/02.12.15







「80歳と
 言われる
 とは思わな
 かった。」

とは、お年寄りの家庭にお弁当を届けるアルバイトをしている知人が、ある老人に「いくつに見える?」と訊かれ「80歳」と言ったら、返ってきた言葉。老いも若きも、みんな若く見られたいと願う時代。ちなみにこの方、91歳だが70代と言われると思っていたとか。
●No.580/02.12.14







「蓮池さん
 を見ている
 と、被害者
 の肉親
 という
 立場を
 逸脱して
 いるとしか
 思え
 ない。」

と噂の真相(03.1月号)。もちろん兄・透氏のことだ。さすが! 誰もが思っていることを報道できずに完全にタブー化した拉致被害者批判の裏側をえぐり、腰抜けマスコミと「救う会」「家族会」を喝破する内容。「なに様!」形式で早く女性誌が批判しないかと思う。
●No.579/02.12.13







「もう東京
 にゃあ、
 二度と
 来ねぇ。」

と昨日の午後1時30分、JR山手線・浜松町駅を過ぎた辺りで土産袋を抱えた初老のグループの中の男性が言った。昼間にしては確かに人が多かった車内。「山ん中が一番えぇ」と、もう一人の男性。混雑した電車内は都会の一つの恥部だと思うし、この意見に納得した。
●No.578/02.12.12







「人生
 って常に
 〜になる
 という
 変化の
 状態
 なのよ。」

と、今年74歳になる彼女は言った(フラウ12/24号)。「私(伊藤緋紗子)が用いる形容詞をそうじゃないと細かく正し、別の形容詞で答える」なんて、いかにもフランスの女優らしくていい。ジャンヌ・モロー。私にとって、A・ヘップバーンより遠い美女だった。
●No.577/02.12.11







「かんたん
 短歌。」

とはインターネットをメディアに作られる短歌のことで糸井重里氏の命名とか(アエラ12/16号)。新さんま 中まで食うとほろ苦い 恋ってなんかそういう感じ。いい短歌にはすぐ書き込みがあるという。これまでにない文化で、何にせよ考えることはいいことだと思う。
●No.576/02.12.10







「八重子さん
 おはよ。」

と毎朝、意志の通じぬ妻に夫・信孝さんは語りかける。童謡「とんがり帽子」を歌って聴かせる。本日0時25分からのドキュメント’02は、アルツハイマー病の妻を12年間も看病し続けている宮司の日々を綴った。「ごめんしか言えん」という信孝さんの言葉も深い。
●No.575/02.12.9







「お買い物袋
 お持ち
 ですか?」

ナチュラル&オーガニックをコンセプトにした東急田園都市線沿線のお店で商品を選び、レジに行くとまずこう言われた。近所の生協には常に袋持参で行き、ちょっとした買い物では袋を断るのが普通の我々夫婦にとって袋がなかったのは全くの失態。実に恥ずかしかった。
●No.574/02.12.8







「子供が
 やっている
 ような
 非常に
 恥ずかしい
 議論だ。」

と道路関係四公団民営化推進委員会の議論に対する青木参院自民幹事長(日本経済新聞本日朝刊)。なんだ、この人は。では、国会でやっている議論は大人の議論か? そもそも正しい議論とは何か? なぜ記者は質問しない? 頭空っぽみたいなこの人に、何も言われたくない。
●No.573/02.12.7







「自公保の
 強力な
 連立内閣に
 対し
 て。」

昨日発行の民主党メールマガジンにおける鳩山代表辞任の弁。こんなこと言ってるから小泉になめられるのだ。自公保は“選挙協力の時にのみ結束し”強力であるに過ぎないという点を明確にすべき。鳩山さんは予想以上に幼かった。しかし私はまだ民主党に期待している。
●No.572/02.12.6







「来年の
 日記帳の
 準備を
 しよう。」

と朝日新聞本日朝刊の広告特集。私は日記はつけていないが、仕事関係のスケジュールと様々な社内管理用に高橋書店の「デスクダイアリー」をもう10年以上続けて使っている。1頁で1週間の予定を一覧できる点と、フリーに書き込める頁が多い点が私には合っている。
●No.571/02.12.5







「おかしい
 ね。よく
 調査
 したい。」

とは外務省外郭団体による備蓄食糧提供問題に対する小泉首相の言葉(SPA!12.10号)。小泉のこの種の発言はもう止めさせてほしい。道路関係4公団民営化推進委員会の混乱も、小泉は何と思っているのか。同じ言葉を繰り返さない保証はない。この人に限って。
●No.570/02.12.4







「エアコン
 の電気代
 は、高い
 から
 つけっ
 ぱなしは
 だめ!
 なんて、
 昔の話
 ね。」

という三菱電機「霧ヶ峰」の窓上広告を本日見た。現在の環境・エネルギー教育に全く反している表現だ。「スイッチはこまめに消す」という習慣をどこまで実行しているかはともかく、授業ではそう指導しているし、一般的な見地から言っても配慮に欠けたコピーである。
●No.569/02.12.3







「ご親切に
 ありがとう
 ござい
 ます。」

朝9時過ぎの混み合った田園都市線。70歳代と思われる女性が「いいよ立っていく」と何気なく言うと、近くの女性が席を譲ろうとしたが、その時放たれた言葉。声の響きに気を使わせてしまったことへの謝意が込められていた。久しぶりに聞いた美しい日本語であった。
●No.568/02.12.2







「神戸児童
 殺傷事件は
 精神障害
 でなく
 人格
 障害。」

と今朝の報道2001で和田秀樹氏。精神障害と人格障害の違いを早速ネットで調べたが、精神病の説明中に「全体的な人格の障害」があり、「境界性人格障害」なる語が両者の説明に登場する。要領を得ないが、なぜか「人格」が今後の社会問題のキーワードの気がする。
●No.567/02.12.1



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