"出きる限り毎日更新"を基本にあらゆるメディアで、
あるいは群衆の中で出合った「気になる言葉」をピックアップ。
すべて123文字で綴った日本語論・日本人論である。 |
★123文字による簡潔な情報伝達の文章スタイルは「知的所有権登録
187441号」を取得しています。 |
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「スポーツで
楽しむ
ことは
勝つこと
でしかない
。」
と「楽しみたい」を放つアスリートに苦言を呈したセルジオ越後氏(本日の『朝日新聞』夕刊)。“楽しみたい”批判は豊田泰光氏以来だが、私は日本語の曖昧さが無責任感に拍車をかけていると感じる。新記録樹立、好敵手打破、新技披露、目的語があれば意志は伝わる。
●No.2627/08.6.30
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「テロなどの
警備が
本格化。」
と昨日のNHKニュース。紛れもなく7日からの「洞爺湖サミット」が理由だが、気づいてほしい。いつから日本はこんな危険な社会になったのか。それが人類の愚かな失態に過ぎない米国のイラク侵攻を支持して以来という事に納得がいかない。五反田にも渋谷にも警官。
●No.2626/08.6.29
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「何を
信じたら
いいのか。」
で始まる「朝日新聞」本日朝刊社説。標準報酬月額を誤って記録していた社保庁の新たな怠慢に向けた言葉だが、飛騨牛、鰻に続き本日のNHKテレビでは新たな振り込め詐欺の話。私は自動改札をエラーにし無言で通過する人間を見ると「腐敗」という言葉が頭をよぎる。
●No.2625/08.6.28
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「私を
撮って。」
自傷行為を暗示させる写真集「Cord」の読者のこの言葉をきっかけに、リストカットをし生きる意味を失った女性たちを被写体とする写真集「I am」を発表した岡田敦氏(本日の『朝日新聞』夕刊)。でも弱いのは君達だけじゃない。何もできない自分がもどかしい。
●No.2624/08.6.27
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「コンビニ
深夜規制
より
大切な
事がある。」
と本日の「日本経済新聞」社説。地方自治体によるコンビニエンスストアの深夜規制を批判したものだが確かにそう思う。当社の周りには広いオフィスの照明を全て点灯させて1人で仕事を行なっている会社が目立つ。情けないがこんな基本の心から変えていくべきなのだ。
●No.2623/08.6.26
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「駿河湾は
クジラと
イルカで
いっぱい。」
釣り好きの保険コンサルタントの方との話に出た言葉がこれ。静岡県御前崎によく出かけるというその方は、こう言って「クジラが出たら釣りはおしまい。ホエールウォッチングは今どこでも観られる」と。捕鯨禁止が海の生態系を壊しているのに人間の「思想」って恐い。
●No.2622/08.6.25
倖田來未の復帰を議論するのは勝手だが、市民を馬鹿にした国と地方の政治家の発言が話題にもならないこの国の国民とマスコミの貧しさ。
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「責任ある
有効な
対北朝鮮
政策を
提言する
ことだ。」
と石丸次郎氏(『サンデー毎日』7.6号)。北朝鮮取材が長い氏にしてこの有様。氏も指摘する安倍晋三氏の制裁絶対視は愚かだが、実は安倍氏は小泉第一回訪朝時に交渉を中断し帰国を迫った人物。私はそれこそが正しかったとする立場で、平壌宣言に立ち返るべきだ。
●No.2621/08.6.24
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「スグレモノ
という
言葉を
作ったのは
POPEYE。」
椎根和著「POPEYE物語」の紹介中に語られた言葉(本日午前深夜の『週刊ブックレビュー』)。大学入学の76年に発刊された本誌は私にはまぶしかった。若者雑誌のグッズ紹介で使われた言葉を“いいモノ”の代名詞に使うのはやはりそぐわない。当社は使用禁止。
●No.2620/08.6.23
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「大人が
願う
大切な
時間 。」
と東急スポーツシステムの広告(『サルス』7月号)。人が余裕を見せた時「大人だなぁ」って言うことがある。つまり、自らが大人であるという自覚を持っていない時代、それが現代なのだ。「大人はちょっぴりわがまま」と広告は言う。「わがまま」は今ちょっと怖い。
●No.2619/08.6.22
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「家賃を
払って
手元に
残るのは
14万円。」
という秋葉原無差別殺傷事件の犯人の境遇をいわゆる“負け組”という文脈で紹介した金曜の「NHKスペシャル」。実は私は今週発売の「サンデー毎日」での中野翠氏の指摘(犯人の境遇のどこが貧しいのか)にハッとさせられたのだ。私にも半年間の無給時代があった。
●No.2618/08.6.21
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「午前中は
訪問
しないと
担当者に
伝えて
宜しい
ですね。」
自宅のインターネットの調子がおかしいので全国展開しているCATVインターネットサービス会社に電話し修理を依頼した。キャンセルがあれば対応できるが午前は一杯と言うので「では午後で」と言うとこの切り返し。この矛盾分かりますね。最早サービス業ではない。
●No.2617/08.6.20
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「ウッズ
今季
絶望。」
と「朝日新聞」本日夕刊。先の全米オープンでメジャー通算14勝目を挙げたタイガー・ウッズが、左膝の治療で今季絶望となった。同じ紙面で「左ひざ痛で松井秀欠場」の見出し。一流スポーツ選手の肉体に想像以上の負荷がかかる事実をこの2つの記事が証明している。
●No.2616/08.6.19
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「極私的。」
と冠して(バガボンド他の)井上雄彦氏について10人が語っている「ブルータス」(7/1号)。この言葉は単に“私的”意見では足りない。心底好きだからこそ言える私見なるが故に「極私的」なのだが、私にはそこまで語れるほど深く知る世界がないのだ。羨ましい。
●No.2615/08.6.18
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「’Sup?」
英会話教師と若者コトバ談義。日米共に若者はSpecificな単語を使うという例でこの用法を挙げてくれた。What’s Up? をいま米国の高校生はここまで短縮するらしい。H・クリントンはこれ分かる? と訊いたらNoと答えた。もうG・オーウェルの世界だ。
●No.2614/08.6.17
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「深刻に
受け
止めて。」
と福地茂雄NHK会長は言った(本日の『NHK職員株取引問題・第三者委員会報告を受けて』)。私もこの言葉を咄嗟に空虚だと感じた。立花隆氏はすぐさま「薄っぺら」と断じたが、考えてみればこの世の中に氾濫する“謝罪”は全て薄っぺらで血が通っていないのだ。
●No.2613/08.6.16
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「天気
待ち。」
海が見えるレストランと美術館。神奈川県横須賀市・観音崎の撮影は晴天が絶対条件。普段は土日くらいしか気にしない週間天気予報を毎日気にしていたが、先週の金曜日、運よく快晴で撮れた。当てにならぬ週間天気予報を信じず、前日14時に決定し5箇所に連絡する。
●No.2612/08.6.15
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「ご主人
今日も
素敵
ですね。」
妻の化粧品購入時に一緒に座って聞くのが意外と好きだ。会話は“生”広告だし、パンフのキャッチについて質問したり褒めたりする。今日は座る時にこう言われた。これぞ正に「 将を 射んと欲すればまず馬を射よ」だ。現役販売員の妻は店を出ると「あれ全部ウソだよ」。
●No.2611/08.6.14
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「ウオッカ。」
この64年ぶりの牝馬のダービー馬について「朝日新聞」本日夕刊で解説。「安田記念」鞍上の岩田康誠騎手の「こんな背中の牝馬に乗ったことがない」「顔に浴びた風が気持ちよかった」という言葉が圧倒的な強さを物語る。人気馬の復活って、人生を感じさせてくれる。
●No.2610/08.6.13
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「幼稚な
テロリスト。」
と秋葉原の無差別殺傷事件の犯人を呼んだ東浩紀氏(本日の『朝日新聞』朝刊)。「テロ」の使い方も見過ごせないが、私が許し難いのは「幼稚」だ。少なくとも人間の尊厳を脅かす残虐行為の原因として使う言葉ではない。「言葉にできないから人を殺した」とは何事か。
●No.2609/08.6.12
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「M
-Branding.」
元コピーライターの英会話教師と話していたら最近はmobile phoneを通したSPが多くなってきたという話題でこの言葉が。ただネットではまだ英語ですら検出されない。でも、何となく日本でも浸透しそうな語感だ。次のレッスン(いつかな)で訊いてみたい。
●No.2608/08.6.11
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「彼らに
代わって
人間の
尊厳を
守り
抜かねば
ならない。」
と「日本経済新聞」本日朝刊・春秋。「彼ら」とは秋葉原の無差別殺傷の被害者の方を指すが、こんな「人権は守るべきだ」的な常套句をなぜ書くか。「朝日新聞」本日朝刊・天声人語は「ただ慄然とする」と結ぶだけ。ナイフ規制もいいが根本原因の究明をなぜ叫ばない。
●No.2607/08.6.10
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「漫画
ドリーム。」
という桑田佳祐氏の曲の存在を初めて知る(『SWITCH』SPECIAL ISSUE)。07年のツアーでは世相批判を時々に折り込み歌詞を変えていったそうだ。「防衛産業料亭でカッポレ」など鋭さは本欄の比ではない。この世は正に漫画の如き悪夢、なる意味か。
●No.2606/08.6.9
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「秋葉原で
通り魔。」
といま実況が報じている。私はまたしても繰り返す。何をどう解釈しようと無意味だ。(頼りなくても)政治は疫学的な調査から始めてほしい。犯罪者の(感情を制御する)前頭前野が劣っているのは周知の事実。日本人の頭脳がどう変化し何が原因か調べる時が来ている。
●No.2605/08.6.8
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「orz。」
とは「がっくり」の意味を表す絵文字だとか(本日の『日本経済新聞』夕刊)。かなり一般的らしいが私は気づかなかった。先日「正しいメール」の書き方を放送していたが書き手の人格にも左右され難しい点も見られた。私はポイントに番号を振り分かりやすく、が基本。
●No.2604/08.6.7
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「あがり。」
戸田恵子氏の大ファンだった三谷幸喜氏がついに実現させた東京・六本木「スイートベイジル」での共演をこう表した(本日の『朝日新聞』夕刊)。ファンにとってそのスターとの共演は正に“ゴール”ではないかと。確かに。皆さんはどんな“あがり”を待っていますか?
●No.2603/08.6.6
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「日本
映画は
いま。」
なる特集を行った「広告批評」(5月号)。年間数本しか映画を見なくなった私は既に現在の「映画」について語る資格を失ったが、年間総数120本を劇場鑑賞していた80年代当時の自堕落な筋書やお笑い未満の脱線ぶりが目立った邦画と比べ進化した事は間違いない。
●No.2602/08.6.5
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「初の黒人
。」
と「朝日新聞」本日夕刊。米国史上初のアフリカ系(黒人)大統領選候補者がどうやら誕生しそうだ。1人の人間が犯した巨大な過ち“イラク侵攻” を背負う米国にとってこれくらい画期的な針路変更をしなければ立ち直れないのではないか。人種云々など何を大時代的な。
●No.2601/08.6.4
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「極上の
戦い。」
と、「バレーボール08北京五輪世界予選」を表して本田朋子アナは言った(本日午前深夜の『すぽると!』)。知らない日本語を台本に書かないでほしいし読まないでほしい。極上とは「極めて上等なもの」を指し、勝負の世界を表現するのにふさわしくないのは当然だ。
●No.2600/08.6.3
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「カビ。」
梅雨時でカビ防止のCMや生コマが盛んだが、テレビや広告のいい加減さに辟易するのは、カビの例として挙げられる排水溝のゴミ入れ。それほどキレイ好きとも言えぬ我が家でさえ、1週間に2度は洗うからあんな醜い汚れや“ぬめり”はない。過剰演出か家事の崩壊か。
●No.2599/08.6.2
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「奇をてらい
すぎて、
破壊的な
文章に
なっては
読んだ
人に伝わり
にくい。」
と一青窈氏(本日の『日本経済新聞』朝刊)。言葉を突き詰めた人の言なら分かる。ただ、昨今のように、この“破壊的な文章”が侵食している状況を見ると暗澹としてくる。もし利己的な傾向を一層強める日本人を認めるならば、言葉の破壊は“変化”でなく“証明”だ。
●No.2598/08.6.1
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川中紀行のブログ「 いいコトバ」 「再現批評」もぜひご覧ください。 |
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