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"出きる限り毎日更新"を基本にあらゆるメディアで、 あるいは群衆の中で出合った「気になる言葉」をピックアップ。 すべて123文字で綴った日本語論・日本人論である。
★123文字による簡潔な情報伝達の文章スタイルは「知的所有権登録 187441号」を取得しています。
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2004年9月
「Baby
 bust。」
「赤ちゃんの激減」を意味するこの現象を特集した「ニューズウイーク」を「週刊FT」(OCTOBER 1)が紹介。社会が人口維持するには出生率が2.1人必要だが、避妊を禁じたカトリックの国でもそれを下回る。我が家も夫婦二人ですがこの原因の根は深いです。
●No.1253/04.9.30
「香弁。」
松浦弥太郎氏が小島政二朗著「食いしん坊」を称賛(『アルネ』No.9)。この言葉は、ご飯と様々なお香々だけの弁当で関東大震災前の東京で売っていたとか。鰹節に醤油をかけてワサビおろしを加えた「ネコ弁」も。今は香々も鰹節も醤油も山葵も本物じゃないから。
●No.1252/04.9.29
「お尻
 だって、
 洗って
 ほしい。」
キャッチフレーズが開発者を鼓舞する事もある(本日の『プロジェクトX』)。仲畑貴志氏がプレゼンしたこの言葉に皆が快哉を叫んだ。「お尻だって洗えばキレイになるんです」なる開発者の一人の主張が最初にあったようだが、似ているようで違う。それこそがコピー。
●No.1251/04.9.28
「いかが
 でしたか?
 長い間、
 ありがとう
 ござい
 ました。
 また一緒に
 暮らし
 ましょう。」
癌に病む妻に向けて毎日、一編ずつ著した眉村卓氏「妻に捧げた1778話」の1778話目結びの言葉。この言葉の前には広い空白があるばかりだ。「また」以下の実にさりげない表現が夫婦の愛情の深さを物語る。こんな素敵な別れの台詞が言い合える二人になりたい。
●No.1250/04.9.27
「妻よ、
 そんなに
 ヨン様が
 いいのか。」
なるキャッチと「冬のソナタ」のペ・ヨンジュン似の装いの茶髪男性10名を表紙に配した「通販生活」秋号。本誌では「ツラい思いをしているニッポンの亭主を救おう」なる趣旨で「冬ソナカツラ」「変身メガネ&変身マフラー」を販売。その商魂と“冬ソナ”恐るべし。
●No.1249/04.9.26
「そばがき
 ぜんざい。」
ご近所の民家で営む蕎麦屋「智月庵」へ。柚子の香芳しき天ぷら蕎麦の後のデザートはこれ。縄文期に伝わった蕎麦に蕎麦掻きなる食べ方が生まれたのは平安時代とか。ぜんざいの元となる餡の発祥は1400年前の推古天皇当時に遡る。滑らかな舌触りと上質の甘みの妙。
●No.1248/04.9.25
「お箸の国、
 美味しい
 毎日。」
なる題で西村千寿氏が箸造りについて語っている(『サルース』10月号)。1989年、三田佳子さん出演による味の素「ほんだし」のCM「お箸の国の人だもの」が「お箸の国」という表現を定着させた。広告から、流行語でなく新しい日本語が生まれた珍しい事例だ。
●No.1247/04.9.24
「恐かった。」
と中尊寺金色堂の復元に漆職人として加わった人間国宝・大場松魚氏(本日午前深夜『プロジェクトX』再放送)。湿度まで800年前に調整し作業した完璧主義に打たれた。いま人々に古人への畏怖はあるか。伝統を尊ぶ事が軍国主義につなが るという理屈は軽薄である。
●No.1246/04.9.23
「World 
 food
 pro-
 gramme。」
妻が毎月、寄付を続けるこの「国連食糧計画」から今日、寄付領収の手紙が届く。「生命と成長と自立のための食糧援助」を行う本機関のサイトには、毎日1万1千人の子供達が栄養失調で死亡という情報。私は食べ物を粗末にしないものの寄付はしておらず、すみません。
●No.1245/04.9.22
「(交通事故
 死が)
 5千人を
 超えたのは
 昨年より
 5日遅い。」
そうだ(『朝日新聞』本日夕刊)が、気象記録でもないのにこの言い方はあまりに鈍感だ。交通事故件数は昨年、過去最悪を記録した。死亡事故対策で車体が強化される折り、車の危険度は事故件数で測るべき。周りに気を配れない人が増えているのに件数が減る訳がない。
●No.1244/04.9.21
「キャリア
 とは
 職業を
 通じて築く
 成功の軌跡。」
と尾原蓉子・IFIビジネス・スクール学長(本日の『日本経済新聞』朝刊)。「何かをやり遂げなければ形成されません」とも。政府は「若者自立・挑戦プラン」で小学生時からキャリア教育に取り組むらしいが、目標は多様な影響を受けながら自然に見つけ出すものだ。
●No.1243/04.9.20
「サークル
 活動や
 バイトや
 コンパに
 明け暮れて
 いる
 大学生の
 実態。」
を見て日本の大学に入るのに疑問を覚えたI君。米国の大学に留学し外資系企業に勤める彼を本日、取材。折しも当社の面接中の私だが、有名大学のブランドを際立たせるか否かは結局、自分次第だ。大学生の凋落が叫ばれている。勉強しない日本人を作ったのは一体誰だ。
●No.1242/04.9.19
「プロ野球
 コミッショ
 ナーに
 責任感と
 説得努力
 なし。
 (日本の
 国連安保
 理事国
 入りに)
 待望論
 なし。
 大量破壊
 兵器の備蓄
 なし。
 児童
 相談所の
 知識と
 想像力と
 家庭訪問
 なし。」
と「朝日新聞」本日夕刊・素粒子はないない尽くし。順に一言。年俸減額を表明せぬ選手側も不可解だ。瀋陽の日本総領事館亡命事件にも対処できぬ外務省が笑わせる。大量破壊兵器の行方は小泉流には「そんな事は大した事じゃない」か?想像力不足は日本人共通の特長。
●No.1241/04.9.18
「さらに
 美しく。
 さらに
 上質に。」
とは、玉川高島屋SCのキャンペーンテーマで、現在のグランドオープン1周年記念でも展開中。変哲もないコピーだが、この言葉がペン字風の書体で可愛らしく小さくデザインされていた点が興味深い。昔ならもっと鄭重に扱われるべき言葉が今は嘘っぽくなるのだろう。
●No.1240/04.9.17
「ベランダー。」
とは「ボタニカル・ライフ」で、いとうせいこう氏が命名したベランダで花を育てる人間の俗称だが、氏の連載もある「朝日新聞」昨日夕刊では一般記事で使っていた。著作権を越えこの言葉が一般化していく過程を見守りたい。みうらじゅん氏の「マイブーム」も同じか。
●No.1239/04.9.16
「営業担当に
 お問合せ
 ください。」
とリクルートからメール。「とらば〜ゆ*net」の弊社求人に関する質問への返事だが、この営業担当とは別会社の広告代理店の担当だった。ネットビジネスは担当を自社に置くのが普通。「セキュリティ強化のため」と言うがその前に言葉の管理をしっかりしてほしい。
●No.1238/04.9.15
「重なる
 夏日に海は
 うだり、
 水平線が
 ぼうっと
 霞んで
 いる。」
空と波のあいだを野放図に飛び散る光は、ますます幻影の方向へと傾いてゆく。ここまで、丸山健二著「鉛のバラ」の書き出しの一節。硬質な文体は確かに変わり詩情が増した。1ページ目を開いた今日、偶然にコンペの席で彼の書籍の話題が出た。勝つ予兆であればよい。
●No.1237/04.9.14
「キハラ。」
今朝の「はなまるカフェ」のゲストは木原光知子氏。ところが斎藤哲也・久保田智子両アナウンサーとも例の抑揚のない発音で「キハラ」と紹介。対して司会のタレント、薬丸裕英氏はちゃんと「キ」にアクセントを置いていた。アナウンサーの定義を私は本当に知りたい。
●No.1236/04.9.13
「丁寧に
 仕事された
 和食。」
とお薦めの店を評した職業・プレスの女性(『ギンザ』October)。グルメ番組の観すぎ、と言いたい言語感覚だ。果たしてそこまで料理を見極める目があるのか。だけど多いのかな、こんな言葉を使う人。自然に「涙が出る程おいしい」の方が余程、説得力がある。
●No.1235/04.9.12
「9.11。」
同時多発テロから3年。「朝日新聞」本日朝刊でP・ハミル氏は「(テロ疑惑で)市民が逮捕され弁護士にも会えない」米国を避難。また、アルカイダとの関係を疑われいきなり逮捕された日本在住バングラデシュ人の悲劇も掲載。指導者よ、こんな事でテロはなくせない。
●No.1234/04.9.11
「刑務所で
 死ぬのが
 一番
 いいかも。」
と昨夜、会社隣の居酒屋の女将・節子さん。期せずして老後の話になり「宗教で肉が食べられない人には肉なしの食事を出すくらいだから、年寄には刻み食(老人用に細かく刻んだ食事)も出るんじゃない?」お子さんが3人もいるのに「世話になるなんてまっぴら」とか。
●No.1233/04.9.11
「閣議決定。」
は「国政に関する基本的事項等で内閣が意思決定を行う必要があるもの(自衛隊イラク派遣等)」他についてなされるらしいが、常に強引で説明不足だ。「朝日新聞」本日夕刊に「一度更迭した野上事務次官の英国大使任命を閣議決定した」とあるが正当な理由はあったの?
●No.1232/04.9.10
「男には
 一生に
 一度、
 ハッスル
 しなければ
 ならない
 時が
 ある。」
なる言葉がプリントされた黒Tシャツの男を本日、渋谷駅23時発の田園都市線で発見。あの三木武夫が「男は一度勝負する」と言ったのは1968年の総裁選だけど、寄らば大樹の逆を生きた私の実感は、人生、たった一度の勝負じゃとても乗り切れない、です小川さん。
●No.1231/04.9.9
「素材
 そのものに
 最初から
 添加物が
 入って
 いる。」
事が多く“無添加”の理念を貫くのに苦労すると遠山正道・(株)スマイルズ(『Soup Stock Tokyo』運営)社長(『ブルータス』9/15号)。四ッ谷アトレ店を利用したが、コンセプトが素敵。本当に、天然や無添加ってどこまで100%信じられるのか。
●No.1230/04.9.8
「遠間。」
親しい方から、ある社長の挨拶中に「いつしか開催が遠間となり」という言葉があり意味がつかめずにいると電話あり。見たこともない言葉だがネットで調べると少林寺拳法で「遠間乱捕り」なる練習があり忍術でも使われていた。でも「『不定期』に訂正を」と助言した。
●No.1229/04.9.7
「英語の
 ままで
 いい。」
と「外来語言い換え提案」に苦言を呈した鴨下信一氏(本日発売の『サンデー毎日』)。改めて見たが、グローバルのように地球規模と言い換えた方が寧ろ新鮮な事例もあるが、例えばトレンドを傾向と言うのは明らかな誤り。国立国語研究所が日本語の信頼を奪っている。
●No.1228/04.9.6
「昔は、
 勉強しない
 と幸せに
 なれない、
 ろくな人間
 になれない
 と親が
 言えた。
 (中略)
 いまはその
 大枠が
 崩れて
 いる。」
と義家弘介・北星学園余市高校教諭(本日の『子どもが見えない』)。つまり、いい大学を出てもリストラされるから子供が勉強する理由が見つからないと宣う。今時、評論家が言うのも恥ずかしい論理を現場の教師が堂々と言う空虚。子供が勉強するのに理由はいらない。
●No.1227/04.9.5
「エコロジー。」
を理念にした友人の横山喜美枝さん経営のオーガニック・カフェ「バオバブ」へ。この秋、10年の歴史に幕を降ろすこの店の開店当時は、エコロジーをエコノミーと誤解する程度の認知だったとか。だが、果たしてこの言葉は真に市民の間に確立し得たのか、疑問である。
●No.1226/04.9.4
「アクティブ
 ・コン
 シューマー。」
なる「既存の製品・サービスを工夫して使い、使い方を人に教え、企業に提案する」能動的消費者を濱岡豊・慶大助教授が提唱(『日経広告手帖』9月号)。面白いのは、この種の人達のTV視聴時間が2.5時間で見ない人ほどその傾向が強い事。TVって所詮そんな物。
●No.1225/04.9.3
「辞めないで
 くれと
 言われる
 人間か、
 自問自答
 して
 みろ!」
と高橋がなり氏(『R25』9/03→9/09)。仕事で自信喪失したという読者に喝を入れた。自身、毎日「バカ」と言うテリー伊藤氏に「辞めないでくれ」と言われる日まで居続けたとか。その根性たるや立派。でも「テリーは大したことない」と言うのは非礼です。
●No.1224/04.9.2
「情愛は
 内で。
 恋愛は
 外で。」
夫婦間の情愛を踏まえつつ自由な恋愛を認め合う藤田宣永・(日本で最も文章が上手い作家と認める)小池真理子夫妻(本日の『今夜は恋人気分』)。「2人がよければ何でもいい」が夫婦と藤田氏。そう、だから性格の不一致で別れる夫婦なんて元から夫婦じゃないのさ。
●No.1223/04.9.1

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