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"出きる限り毎日更新"を基本にあらゆるメディアで、 あるいは群衆の中で出合った「気になる言葉」をピックアップ。 すべて123文字で綴った日本語論・日本人論である。
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2003年12月
「ラスト
 サム
 ライ。」
を大晦日、夕暮れの藤沢の街で観た。涙でエンドロールを見つめた訳は別の機会に譲るが、評論家達は武士道を知らずして下手に安易にこの映画を武士道と関連づけないでほしい。私は一度読んだがまだ武士道を理解できないし、むしろ本作は現代日本にこそ通ずる映画だ。
●No.963/03.12.31
「(同窓
 会で)
 子供達は
 高校の名を
 言わ
 ない。」
と都内の小学校教師(本日深夜の『ディベートアワー(再)』)。学力の差が分かってしまうからだそうだ。この世知辛い一言だけ聞いても現在の学校教育は誤ったと確信する。学校の株式会社化を論じていたが、それ以前に“教育とは何か”をまず共有すべき日本である。
●No.962/03.12.31
「神が
 世を
 さばく日は
 近い。」
とは本日13:30頃、東京・渋谷のハチ公前交差点に立っていた女性の持つプラカードの言葉。もし可能ならば神に、裁いてほしくさえ思う。人間は確かに愚かな存在だが、その人間にだってできる事があったはずなのに。来年も“試練の年”だって。どうすりゃいいの?
●No.961/03.12.30
「醤油
 テイストの
 具は大根
 だけ。」
と本日のエフエム東京「ビューティフル」出演のナチュラルハイ・大嶽香子さんが故郷のお雑煮を訊かれて答えた。たぶんこれに鰹節をかけるはずだ。故郷とは私と同じ静岡県。マスコミには絶対に登場しない粗末な雑煮で、妹の旦那(埼玉県出身)は未だに食べられない。
●No.960/03.12.29
「マストが
 形容詞に
 使われて
 いる。
 それって
 何語だ。」
「コトバ」を特集した「広告批評」1月号の阿部和重氏との対談中、高橋源一郎氏がこう「JJ」の言葉遣いを批判している。私ですら見放しているこの種の雑誌を真面目に批判している所がとってもいい。本誌の対談中で最も軽妙かつ深くコトバに踏み込んだ内容だった。
●No.959/03.12.28
「私が
 結婚しない
 理由。」
30代50人の未婚の理由が写真付きで語られる(『GQ』2月号)。仕事と自由を失いたくない“自由派”より何となく相手がいない“自然派”が多かった。 NECは子供が産まれた社員に55万円支給なる子育て支援策を発表したが、人間の意識変化は防げないと思う。
●No.958/03.12.27
「あー、
 今日も
 逃げられ
 ちゃ
 った。」
と、目覚めてママが布団にいないことに気づいた4歳の廉くん。「朝日新聞」本日朝刊の子供のつぶやきを集めた「あのね」より。漢字を覚え始めた6歳の眞也くんは「いま話してる言葉って、漢字? ひらがな?」。情けなく辛い記事ばかりの紙面にほっとする言葉が並ぶ。
●No.957/03.12.26
「人が死ぬ
 かも
 しれない
 場所に
 自衛官を
 送り出す
 後方の
 仕事を
 して
 います。」
高樹のぶ子氏が催したチャリティオークションで自分の生原稿を高値で落札した男性に訊ねると、こう告げたという(本日の『朝日新聞』夕刊)。だから「何か少しでも人の役に立つなら」と慈善の心が芽生えた。自衛隊イラク派遣と戦っている防衛庁の人間がここにいる。
●No.956/03.12.25
「SPI-
 DER
 HOLE 。」
フセイン元イラク大統領が隠れていた穴蔵を軍事俗語で「くもの穴」と呼ぶとか(『週刊ST』DEC.26)。ベトナム戦争当時、かめを埋め込んで隠れたベトコンが「はね上げ戸」を上げて狙撃した様が「トタテグモ」の習性に似ていたことから。奴はそうしなかった。
●No.955/03.12.24
「改革の
 難しさ
 だ。賛否は
 分か
 れる。」
道路関係四公団民営化推進委員会の2名が、自民党の高速道路建設方針に抗議し委員を辞した問題への小泉議員の感想(本日の『日本経済新聞』朝刊)。この2 名が反改革であるかの如き物言いだ。この人は常にこうして事実をもてあそんだ。まんまと騙されたのが国民だ。
●No.954/03.12.23
「Deep
 Love 。」
女子高生のバイブル? 作者は脱サラした中年男性? 「朝日新聞」本日夕刊がシリーズ4部で計120万部を売り上げたこの本を紹介。援助交際をする女子高生アユが愛や命の尊さに気付きながら最後にエイズで死ぬという物語。でも女子高生が読む、という事実が気になる。
●No.953/03.12.22
「果物は
 食べるため
 ではなく、
 香りを
 楽しむため
 にある。」
と照明デザイナー・石井幹子氏(本日の『極上の休日』)。ホテルの一室で果物と花の香りを五感で味わうのが楽しみとか。JR東京駅のライトアップの現場を指揮するその65歳の姿に頭が下がった。「開けてないドアがいっぱいある」と照明の可能性にときめく。敬服!
●No.952/03.12.21
「アレルギー
 については
 従業員に
 お問い合せ
 下さい。」
との貼り紙のある東京・アトレ四谷内のベーカリー、PAUL。最近、食品専門店に目立つ文言である。良心的と言えなくもないが、それだけアレルギーに悩む人間が増えてきた証左でもある。食品添加物や動物性タンパクの摂取過多が影響しているらしい。いいわけない。
●No.951/03.12.20
「電気・
 水道の
 省
 エネルギー
 にご協力
 くだ
 さい。」
と書かれた貼り紙の下に(風で乾かす)ジェットタオルが設置された東京・三田の某ビル。ペーパータオルと比べ森林資源保護になるなど大ウソではないか。こんな無駄に電気を使って二酸化炭素削減ができるわけない。いつから人間はハンカチを使わなくなったのだろう。
●No.950/03.12.19
「じてん
 しゃも、
 いちじ
 ていしで
 みぎ
 ひだり。」
03年交通安全標語(本日の『毎日新聞』夕刊)。都内の歩道を斜めに歩く時、背後の自転車を私は必ず確認する。あまりに無謀だから。標語の横に今年の交通事故死者7,313人とある。なぜ誰もこの問題を口にしないの? 私はプロだけに運転を認めるべきとさえ思う。
●No.949/03.12.18
「昭和天皇が
 おかわり
 した
 カレー。」
として有名な箱根「富士屋ホテル」のビーフカレーを義母からお土産でもらい、昨晩食した。パッケージ裏面に「ほど良い辛さにバターとココナッツでまろやかさをプラス」とあるが、奥深い滋味は私好み。「伝統のビーフカレー」200g・ 500円。電話注文ができる。
●No.948/03.12.17
「X’mas 。」
の’は無くて正解なのに毎年見られる。今年は本欄で書く予定だったが「サンデー毎日」12/28号で小玉節郎氏が既に批判。今年気付いたのは「リクルート/ X’mas みんなの夢に」「じゃらん/温泉X’mas」や渋谷センター街、SWATCHまでも。直してね。
●No.947/03.12.16
「夢いっぱい
 ! 笑顔
 いっぱい!
 宝くじ。」
今日、JR五反田駅前で年末ジャンボ宝くじを買う。問題はこの言葉自体ではなく、この言葉が書かれたボールペン。相変わらず企業は販促ワードを入れたノベルティを配るが、みんな使っているのだろうか? これこそが資源の無駄だと私は思う。断りそこなってしまった。
●No.946/03.12.15
「テレビで
 (この
 選手権を)
 拝見して
 いま
 した。」
と、本日の福岡国際柔道選手権の解説者・長井淳子氏。この種の謙譲語が最近やたらと多い。一視聴者として観ていた自分を本選手権に対し低めて言うのなら柔道をする少年少女は皆、謙って観る事になる。TBSへの謙譲語とも取れるし奇異だ。そのくせ敬語が使えない。
●No.945/03.12.14
「何か
 事故が
 起きて、
 小泉純一郎
 首相の
 責任が
 問われる
 のなら、
 私も
 連帯責任は
 ある。」
と冬柴鉄三公明党幹事長(本日の『毎日新聞』朝刊)。マスメディアがだらしないからこんな寝言が許されるのだ。重要な事は、戦死者が出る出ないではない。それ以前に自衛隊を戦地に送ることが問題なのだ。責任を取ったとしても、冬柴さん、幹事長辞めるだけでしょ?
●No.944/03.12.13
「エレ
 ガンス・
 リッチ
 カジュアル
 なスタイル
 を提供する
 ファデット
 が2Fに
 open 。」
なる某百貨店(恐らく『たまプラーザ東急SC』)の横断幕の広告文に怒る阿川弘之氏(『文藝春秋』1月号)。確かに奇妙だ。氏の指摘通り、 Eleganceを形容詞として用いるのは広告業界の汚点である。また、これでは店名さえ分からぬ。頭痛を呼ぶ文章である。
●No.943/03.12.12
「彼は
 嫌な顔一つ
 せず、
 (そう
 書くと、
 本当は
 嫌がって
 いる
 ニュアンス
 にも取られ
 かねないが
 そんな感じ
 は全く
 なく)。」
とは昨日の「朝日新聞」夕刊「ありふれた生活」での三谷幸喜氏の言葉。彼とは市川染五郎さんの披露宴で氏の斜め前に座った松井秀喜選手。つまり彼はサイン攻めにも「嫌な顔一つせず」に応じていたわけだが、()内の注釈が何とも言葉に対する愛着が出ていて好きだ。
●No.942/03.12.11
「YOUNG
 DEMO-
 CRACY 。」
カナダ人教師と日本の政治水準の話。アメリカは国家としての歴史は浅いが民主主義の伝統は日本より古く成熟しており、日本の民主主義はまだ若いとか。カナダはPKOでのみイラクに貢献する。私は、いかに日本国民が矛盾と無関心に満ちているかを語るしかなかった。
●No.941/03.12.10
「僕の髪が
 肩まで
 のびて
 君と同じに
 なったら
 約束通り
 街の教会で
 結婚
 しよ
 うよ。」
おいおい、80年代ブームを紹介するコーナーで吉田拓郎の「結婚しようよ」はないだろう今朝の「スーパーモーニング」。72年のヒット曲だし、だいたい 80年代はもうフォークじゃないだろう。視聴率に責任を背負わせてるけど番組制作の根本がいい加減なのである。
●No.940/03.12.9
「1つの
 卵を5人で
 分けた。」
作日は久しぶりで実家へ。これは日本人がダメになった原因は豊かさだと指摘する父の子供時代の思い出。8人兄弟で貧しかった昭和10年前後の記憶だと思う。もちろんだからと言って当時には戻れないのだが、過度な豊かさが頭脳と体をおかしくさせているのは事実だ。
●No.939/03.12.8
「匂いを
 感じる
 ために
 旅が
 ある。」
と酒井順子氏(『ファミリー109』12月号)。アジアのスパイス、米国のドル紙幣、雪国の溶けかけた雪の匂いに触れながら「旅から帰って家を開けた瞬間の匂いを嗅ぎたい」と続ける。私はその匂いに切なさを感じる。紀行という名前にも関わらず旅に出ていないが。
●No.938/03.12.7
「負けを
 恐れて
 新しい
 ことに
 トライ
 させない
 のでは
 選手が伸び
 ない。」
とは、サッカー強国ドイツのクラブでコーチを務める西村岳生氏(本日の『日本経済新聞』朝刊)。丁寧で緻密な指導力で日本人への偏見を排し手腕を認められた。この問題が90年代のドイツ低迷の原因だったと述べる。最近の日本の教育方針と似てる気がする。大丈夫?
●No.937/03.12.6
「日本だけが
 屈して
 いい
 のか。」
と石破防衛庁長官(本日の『ワールド・ビジネスサテライト』)。最近はもっぱらこの論理で通す。そうして正義を奮い立たせるが非戦を憲法に謳った被爆国がなぜ(政府も認めた)戦地に“軍隊”を送るのか?「イラクに説明する」と言うが政治家の約束が信じられるか。
●No.936/03.12.5
「こんなに
 すばらしい
 文化を
 教えて
 くれて、
 どうも
 あり
 がとう。」
とは映画「ラストサムライ」に主演したトム・クルーズの言葉(『クラッシー』1月号)。武士道に共感していくアメリカ人大尉の物語だそうだ。日本随一の時代劇役者と信じる渡辺謙の評判に惹かれぜひ観たいと思うがテーマたる武士道精神が粉々になりし日本はどこへ。
●No.935/03.12.4
「ぺらぺら
 しゃべれば
 いいって
 もんじゃ
 ない。」
とは、自衛隊イラク派遣に関わる本日の小泉議員の発言。心底、国民を馬鹿にした言葉だ。と言うより、涙が出るほど情けない。哀れ。こんな説明で世論が納得すると考えたのか、苦しまぎれか、いずれにしてもこの男の頭脳の貧困が露見したものだ。全ての大臣も同罪だ。
●No.934/03.12.3
「丸投げ。」
「幻のイセエビを探せ!!」なる特集を日本テレビから丸投げされた制作会社(本日の『毎日新聞』夕刊)が捕獲できず地元鮮魚店で買ったエビで成功に見せかけていた事が明らかに。制作会社に押しつける体質はよく聞く。悪の根源は視聴率ではない。この無責任体質だ。
●No.933/03.12.2
「子曰く
 誤って
 改めざる、
 是れを
 過ちと
 謂う。」
「朝日新聞」本日夕刊がこの言葉で小泉批判。小泉議員の誤りは自衛隊イラク派遣の決定だけではない。何も言えなかった金正日との会談も同じ。彼が改める訳がないではないか。イラクと北朝鮮問題の行き詰まりにも国民は無関心なまま小泉支持を続けてくれるのだから。
●No.932/03.12.1

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