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"出きる限り毎日更新"を基本にあらゆるメディアで、 あるいは群衆の中で出合った「気になる言葉」をピックアップ。 すべて123文字で綴った日本語論・日本人論である。
★123文字による簡潔な情報伝達の文章スタイルは「知的所有権登録 187441号」を取得しています。
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2003年5月
「日本と
 日本人は
 もう少し
 美しい
 筈だと
 さかんに
 思う。」
と「日本経済新聞」本日朝刊で阿久悠氏。1ヶ月にわたる「私の履歴書」の実に素直な氏の回想が心にしみた。悲観論からはもちろん何も生まれない。氏も「こんなものですよと諦めずに」と前向きだが、日本が醜くなっていくこの有様を前に無力な私は絶望するしかない。
●No.748/03.5.31
「フード
 マイ
 レージ。」
本日の「朝日新聞」夕刊で03年版「環境白書」の閣議決定を紹介。この言葉は農産物輸入量に輸送距離をかけた数値で、食料を遠くから運ぶと燃料を使い排気ガス増になるという考え方らしいが農薬の値も加えてほしい。日本は韓国の3.4倍とか。ここでも未来は暗い。
●No.747/03.5.30
「トーキョー
 って
 いい
 よね。」
なる見出しは本日発売の「アンアン」最終ページの林真理子氏「美女入門」。六本木ヒルズを持ち出して「ああ、東京の夜を生きてる」と、いかにもの真理子節。この年でこんなこと言えるのは確かに元気だ。私は通勤電車さえなければ神奈川県大和市中央林間の方が好き。
●No.746/03.5.29
「東京ビッグ
 サイトでは
 SARSの
 疑いのある
 方の
 ご入場を
 ご遠慮
 いただいて
 おります。」
と「New環境展」を見に出かけた東京ビッグサイト入口に。外国人専用の受付コーナーの女性2名は、なんとマスク着用。「人民日報」HPでは、イラスト入りなどさまざまなマスクを着用する人々の姿を紹介。「もうウイルスを恐れることはない」とあるが、果たして。
●No.745/03.5.28
「Un-
 sociable
 。」
今日の英会話教師は高校で教員をしていたオーストラリア人女性。この英語は「交際下手」を意味するが日本語の「ひきこもり」にも似る。彼女は、意志疎通できず7割が宿題をやろうとしない生徒に失望し日本に来たという。原因はtechnologyだと言い放った。
●No.744/03.5.27
「僕の前に
 あいさつ
 した人が
 演壇から
 僕の
 原稿まで
 持ち
 帰っちゃっ
 たん
 だよ。」
が、原稿を見ずにスピーチした後でクリントン前アメリカ大統領が明かした理由だった。ブラウン商務長官の飛行機事故死の際、二千人の聴衆にスピーチライターの原稿なしで30分語り続けた。スピーチの天才と言われた大統領の逸話を「日本経済新聞」本日朝刊で紹介。
●No.743/03.5.26
「1年で
 できない
 ことは、
 4年
 たっても
 でき
 ない。」
と、本日の「サンデープロジェクト」で中田宏横浜市長。就任1年目にして外郭団体全廃、「市民のための事業」発案による予算編成構造の改革をはじめ、公約の全てに着手し成果を出しつつある。氏の原点は日本新党であり、決して自民党ではないことに気づいてほしい。
●No.742/03.5.25
「公式を
 覚えても
 仕事の役に
 立た
 ない。」
とマキノ正幸・ドリームプラネットインターナショナルスクール会長(本日の『ウェークアップ!』)。沖縄での氏の業績は尊いが、この種の発言は教育の根本から外れている。コミュニケーションを学ばせると言うが、人との交流は遊びながらできることばかりではない。
●No.741/03.5.24
「東京
 再生・
 再考。」
なる標題で水路の復活を提唱する「朝日新聞」本日夕刊。同社近くにも築地川が流れていたとか。再生と言えば都内の再開発ブームは殆どこの言葉がテーマだが、六本木ヒルズって本当に面白い? 森ビルの社長さん、東京に外国人を呼びたいそうだが、あれで来ると思うの?
●No.740/03.5.23
「マイルド。
 ライト。」
のタバコ銘柄への使用禁止が日本などに配慮し見送られたと本日の「朝日新聞」朝刊。私は生涯で5本しかタバコを吸ったことがなく歩きタバコは法的に禁止してほしい程だが、広告の原則禁止まで決めた「タバコ規制枠組み条約」よ、このくらいの言葉許してやれと思う。
●No.739/03.5.22
「高橋
 由伸の
 ホームラン
 などで
 決勝点を
 あげ。」
と本日9時のNHKニュース。そもそも決勝点は2人以上の選手があげるものではない。勝敗を決した点と広く解釈しても、高橋選手のソロ本塁打以降に得点はなかった。「など」は確かに便利な言葉だが、この使い方は「〜の方」に見られる如き無意味な曖昧化に等しい。
●No.738/03.5.21
「マイ・
 ベスト・
 ブック・
 ストア。」
「ブルータス」6.1号で100人の“本好き”が書店を紹介。私は、忙しくても丁寧な応対、作家名が美しく50音順に並ぶ、欲しい雑誌がある、通路に余裕がある、が条件。かつて通った早川義夫さんの早川書店のように「店主と話せる」を条件に加えると今は皆無だ。
●No.737/03.5.20
「権力を
 批判
 できる
 のは報道
 しか
 ない。」
とは本日発売の「サンデー毎日」における(松本サリン事件で報道被害を受けた)河野義行氏の言葉。「メディアによって名誉を傷つけられた」が、「メディアを通じて訴える」ことで逮捕を逃れられたとも。個人情報保護法案の裏に権力の側の姑息で周到な企みがのぞく。
●No.736/03.5.19
「銀行。」
とは1872 年の国立銀行条例制定の際にBANKを訳したもの(本日の『朝日新聞』朝刊)。中国による造語らしい。昨夜、りそなへの公的資金注入が決まった。銀行は必ず商号に「銀行」の文字を入れる決まりとか。中身のない「ホールディングス」が崩壊の始まりか。
●No.735/03.5.18
「規程。」
5月1日からの健康増進法施行に伴い各私鉄が終日禁煙となったが、北総開発鉄道の告知に「受動喫煙を防止するために必要な措置を講ずることを規程することを含んだ法律」なる一文。「規程」は官公庁の規則を指し、ここは規定が正しい。単純な変換ミスか考えすぎか。
●No.734/03.5.17
「松井
 強烈
 安打。」
とは本日5打数1安打に終わったヤンキース・松井選手の模様を伝える「日刊ゲンダイ」の駅売店のビラ。無安打の時は「松井4タコ」なんて見出しもあったが、1本の単打でも本塁打みたいなテンションで訴える。現実離れはしているが、売るためには仕方ないのだろう。
●No.733/03.5.16
「@
 バンク。」
なる「@-BANK(三井住友フィナンシャルグループ)」に似せたロゴで集客し法外な高金利で営業していた貸金業者が逮捕された(本日の『朝日新聞』夕刊)。この広告もどこかの制作会社が作成している。広告を作る側の倫理という課題を、私も突きつけられている。
●No.732/03.5.15
「今の万引き
 少年たちは
 本そのもの
 には
 まったく
 興味を
 持って
 いない。」
と、書店での万引き被害の実態について書いた坪内祐三氏(『文藝春秋』6月号)。普通の書店で万引きしてフランチャイズの古本屋で買い取ってもらい小遣い稼ぎをしているのだそうだ。こんな風に育った彼らが成人になって、素直に仕事を覚えようとするとは思えない。
●No.731/03.5.14
「目的に
 対する
 集中力の
 欠落。」
と、おざなりの歓送迎会を喝破した齋藤薫氏(『フラウ』5.27号)。「始まった途端に一体誰のための何の会なのかをすっかり忘れて飲み食いする」も痛烈。しかし当たっている。実は私にも身に覚えがある。この方、美容のカリスマ的存在だが物を見る視点も確かだ。
●No.730/03.5.13
「拉致は
 国家テロ
 なんです
 から、
 日本は
 集団的
 自衛権を
 発動しても
 いい。」
なる蓮池透「家族会」事務局長の論壇誌での発言を紹介した「噂の真相」6月号。米国に忍耐を迫られている日本政府が、なぜこの方の発言に口を閉ざしたままなのか。もちろんマスコミも同罪だ。個人情報保護法案に反対する方々に「家族会」への沈黙の理由を訊きたい。
●No.729/03.5.12
「新聞広告
 から現代
 社会を
 見つめ
 よう。」
との趣旨で新聞広告を題材に現代社会の授業を実施している広島市の広陵高校(本日の『朝日新聞朝刊』)。昨年は70年代高度成長期の広告をもとに両親に取材させ、今年は10年刻みの不動産広告を取りあげ少子化への変化を学ぶとか。素晴らしい“広告批評”である。
●No.728/03.5.11
「思っても
 いないのに
 『そう
 よね』と
 言うのを
 やめて
 みよう。」
なる章で始まる八坂裕子氏の「わたしって会話下手?」を買う。実は私はどの映画評より彼女の文章が好き。詩人だから文体の醸すリズム感と映画の雰囲気を捉える感性が違う。評論家は文章のプロではないから悪文ばかり。会話がテーマの本書も小気味よさがたまらない。
●No.727/03.5.10
「近年稀に
 見る上質で
 品の良い
 作品。
 この感動は
 筆舌に
 尽くし
 難い。」
とは「めぐりあう時間たち」の本日各紙掲載広告に寄せた中谷美紀さんの言葉。いかにもの紋切型で、映画にも彼女にとっても逆効果では? 宣伝部の人間が書きマネージャーが了承したのか、それとも本当に本人がこれでいいと思って書いたのか。いずれにしても無味乾燥。
●No.726/03.5.9
「近くても
 トーク。」
と囁いた森山良子(本日の『夢・音楽館』)さん。桃井かおりさんとBIGINとカウンターでトーク(遠く)する光景に駄洒落を放った。そんな対談もよかったが、オルゴールを伴奏に歌うC.チャップリン作詞Eternallyはさすが。もちろん「涙そうそう」も。
●No.725/03.5.8
「小トロ。」
鮪の背びれの下の分かれ身と呼ばれる部分で赤身特有のコクと酸味、トロの脂の甘みを兼ね備える(『ブルータス』5.15号)。ちなみに大正時代まで「アブ」と呼ばれた鮪の脂身をトロと名付けたのは日本橋「吉野鮨本店」の二代目・吉野正三郎氏というのが定説とか。
●No.724/03.5.7
「伝統の
 統という
 字は精神的
 革新という
 意味。」
と資生堂宣伝制作部クリエイティブディレクターの山形季夫氏(『ブレーン』6月号)。「革新を続けていく伝統もある」とも。確かに伝統という時、それが生活に新しく活かされている場合も多い。世界貿易センタービルには格子から発想された意匠が施されていたとか。
●No.723/03.5.6
「背広に
 デイパック
 の若者を
 初めて
 見かけた時
 異形の
 いでたちに
 驚いた。」
と正直な感想を述べた本日の「日本経済新聞」朝刊。「違和感を覚える当方が多分古い」と自嘲するが、ファッションと認めるとしても、昨今の他人への配慮のなさの一つの象徴であるし、誰も言わぬが、多数付けられたベルトの意味のない長さも最近の特長で迷惑である。
●No.722/03.5.5
「意味
 しげ。」
本日の「南極授業」で司会の遠藤久美子は「これは意味しげですね」なる言葉を使った。恐らく心情的に意味深長、つまり“意味しん”と“意味ありげ”が重なったと思われるが、雑な言葉遣いだ。と言っても、彼女と同世代の言語感覚は同じように低レベルと思ってよい。
●No.721/03.5.4
「ソフト
 パワー。」
本日の「憲法記念日特集」で宮沢元首相が口にした言葉。「自らの魅力により相手を説得する力」を指すが、日本の外交には全く期待できず、情けないほどだ。対談相手の中曽根“大勲位”氏は正に軍事力などハードパワー信奉者だが、二人の一致・不一致が興味深かった。
●No.720/03.5.3
「3の先に
 ある.14
 12。」
の部分が削られてしまっている教育を嘆く堀義貴・ホリプロ社長(『宣伝会議』6月号)。円周率を3と覚えた子供達を「白か黒かで物事を考える」とも。全くその通り。企業経営者達がこぞって“創造性”を社員に求めるのにその逆を行く教育行政。どこで気が付くのか。
●No.719/03.5.2
「果たして
 あなたは
 スローな
 人間か?
 それとも
 やっぱり
 ファスト
 にしか
 生き
 られないの
 か?。」
「ニュース23」の次のテーマは「スローライフ」。この言葉は番組ホームページにある文章だが二分する時点で既に安易だ。早速、私の「スローライフ論」を送ったが反応はあるだろうか。 興味のある方はhttp://www.tbs.co.jp/news23/ へ。
●No.718/03.5.1

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