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"出きる限り毎日更新"を基本にあらゆるメディアで、 あるいは群衆の中で出合った「気になる言葉」をピックアップ。 すべて123文字で綴った日本語論・日本人論である。
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2003年4月
「政府
 紙幣。」
ジョセフ・E・スティグリッツ米コロンビア大教授が日経パネル討論で提唱した日本のための経済施策(本日の『日本経済新聞』朝刊)。日銀発行紙幣と等価で政府が発行する紙幣のこと。西南戦争時はインフレを招いたらしいが何でもすがりたくなるこの悲惨な世である。
●No.717/03.4.30
「心は
 万境に
 随って
 転ず、
 転ずる
 処実に能く
 幽なり。」
「経営者会報」5月号に「臨済録(中国唐代の禅僧・臨済が弟子に語った法語録)」の紹介。この言葉は、苦境にも心を順応させながら転じていけば必ず打開策が見つかるという意。無理に状況を変えようともがく愚を諭しているのだが、順応と無理の間を取るのが難しい。
●No.716/03.4.29
「状況判断
 できない
 オバサンの
 集団。」
と、おすぎさんが批判(本日の『朝日新聞』夕刊)。レジの前で割り勘の計算をしたり、切符の自販機で支払う直前に行き先の料金を探したりする人種について述べているのだが別に“オバサン”に限ったことではない。日本人みんなが状況判断に疎くなっているのである。
●No.715/03.4.28
「元気を
 出そう
 かな
 がわ!!」
かながわ自民党のキャッチフレーズなのだが、これコピーライターの手によるものなのか。だとしたらその方は今日の選挙に行ったのだろうか? ともかく有権者の気持ちを全く考えていない表現だ。元気を出すことは確かに大切だが、このように居丈高に言うものではない。
●No.714/03.4.27
「難解な
 カタカナ語
 の先を競う
 ような
 洪水。」
と昨今のカタカナ語の濫用を「日本経済新聞」本日朝刊は憂える。国立国語研究所が外来語言い換え提案を行ったが、私は和製英語でない新概念での使用は可としたい。有害なのは和製英語と日本語(例:深く関わる)で言えるのに英語(例:コミット)を使う無神経さだ。
●No.713/03.4.26
「国益。」
いいか悪いかじゃなくて「こうすれば国が得するから」が基本になっている、と佐藤愛子氏(本日の朝日新聞夕刊)。商人の考えることだったが政治も宗教も教育もそうなった、とも。そしてそう考える子供達も増えた。人類はどうなるのだろう、と思わなくてはいけない。
●No.712/03.4.25
「オサカナ
 スキ
 ヤネ。」
とは栗原毅・東京女子医科大学助教授提唱の血液サラサラになるための基本アイテム(『フラウ』5.13号)。お茶・魚・海藻・納豆・酢・きのこ・野菜・ネギ類のことで1日に摂れると効果的とか。適量のアルコールは血流の流れを円滑にする、というのもうれしい。
●No.711/03.4.24
「ツレナイ
 さん。」
なるワードを「コマーシャルフォト」5月号で紹介。連れの仲間がいない客(つまり一人行動をとる女性達)を称してこう呼ぶらしく、マーケティングのテーマになっているとか。確かに吉野家でも立ち喰いでも見かける。パラサイトシングルの増加とも関連するのだろう。
●No.710/03.4.23
「原監督は
 醤油みたい
 な人。」
本日の巨人-ヤクルト戦中継のニッポン放送の解説者・大久保博元氏が、ジャイアンツの原監督を表現した言葉。ベンチ前でつぶやく一言で選手をプレーしやすくする、巧みな会話術を調味料のひと味に譬えた。選手がインタビューで使う監督への言葉が他チームとは違う。
●No.709/03.4.22
「大脳に
 血液が
 ほとんど
 流れない
 状態。」
が携帯電話で引き起こされる(本日発売の『サンデー毎日』)。慢性疲労症候群が専門の内科医による眼動脈の血流速度の測定による。卵の上に携帯電話を置きスイッチのON・OFFを繰り返すと孵化しない。最近の殺人事件との関係も指摘される。恐ろしい現代社会だ。
●No.708/03.4.21
「ヒャッキン
 と無印の
 色鉛筆は
 買わないで
 くだ
 さい。」
と、この春から通い始めた服飾の専門学校の講師に言われたと18歳のヨシヨシ(妻のお店のお客様)。私も100円均一やMUJIの商品を買うことはあるが、染料の善し悪しなど判別し難い品質は落として低価格を実現している。それを見分けて利用できる眼がほしい。
●No.707/03.4.20
「木の葉の
 おふ
 とん。」
近所のホームセンターにて138円で販売していた、ただの枯れ葉。転倒からカブト虫を守ったり水分の蒸発防止になるらしいが、それだけが目的なら“くぬぎ・なら等の広葉樹”の葉でなくてもいいのでは? 普段見ない売場を見ると正に笑い話の世界が現実になっている。
●No.706/03.4.19
「錦糸
 眼科。」
JR山手線・内回り電車で進行方向左側に立ち「新橋」駅に差し掛かる辺りで注意して見ていると遠くのビルにこの看板が見える。錦糸とは近視から名付けた名なのか、漫画などにある“万津井(まずい)ラーメン”の類であるが同眼科のホームページを見ても説明はない。
●No.705/03.4.18
「Y字路。」
「看板力」なる書籍で横尾忠則氏が手かげている油彩の「Y字路」シリーズを紹介。「われわれはいつだって岐路に立たされている」と氏。しかし岐路すら見つけられない人間が増えている。あるいは避けていると言ってよいか。私はあそこの角を曲がってよかったと思う。
●No.704/03.4.17
「バランスや
 要領を
 理想と
 するのは
 本当は
 難しいこと
 をよく
 知って
 いる。」
「アエラ」4.21号のキャリア女性離職調査から。本当にそうだ。実際、女性が男性に伍して働くことは多くの職場でまだ難しいのだ。もちろん腰掛け気分のOLも多いが意識の高い女性達は闘っている。ゆとりより前に、仕事は大変だという素直な記事に好感を持った。
●No.703/03.4.16
「最悪、
 戦争状態に
 なっても
 仕方
 ない。」
という「家族会」蓮池透氏の「週刊ポスト」でのインタビューを「噂の真相」5月号で紹介。こんな発言を批判する意志すら持たない日本国マスメディアに表現の自由など言う資格はない。 「外務省は敵」などと発言した蓮池氏は最早、正常な精神状態にあるとは言えない。
●No.702/03.4.15
「オンリー
 ワン。」
の個性! と大塚ベバレジの「ジャワティストレート」を紹介した「ハナコ」4.16号。先日の日経でもこの言葉を見出しに使用していた。言うまでもなくSMAPの「世界に一つだけの花」の歌詞から出た表現だが今後、脳天気なマスコミが煩雑に使用する可能性が高い。
●No.701/03.4.14
「優しさと
 正義
 だったら
 正義を
 とる。」
とは阿久悠氏が語る父親の言葉(本日の『朝日新聞』朝刊)。「優しさは後で修正できるが正義は修正できない」のが理由だったとか。修正するどころか、正しいと信じて孤高の道を歩む米国。「空しさ」を選挙棄権の理由に挙げた人もいたが、だからといって棄権は困る。
●No.700/03.4.13
「ことばは
 風。」
音楽に興味を持ち始めた中学時代、既にフォークの女王と呼ばれていた彼女のCDを買う。森山良子。ともかくこのタイトルに惹かれた。人を心地よくする風もあれば傷つける突風もある。まさに言葉もまた風だ。風の意味を語る詞ではないが、この言葉に私の心は揺れた。
●No.699/03.4.12
「時期もん
 だけ出して
 りゃいい
 って訳じゃ
 ねぇ。」
とは、今日の会社帰り、閉店後に無理を言って貸切で妻と食した、愛すべき中央林間のお寿司屋の大将の言葉。もちろん“時期もん”の本みる貝やとり貝もたまらなかったが、市場で「食べて欲しいと言っている」ものを買ってくると言うネタと蘊蓄にまたしても至福の時。
●No.698/03.4.11
「科学は
 分類を好み
 哲学は
 統一を
 好む。」
という夏目金之助(漱石)のロンドン留学中のメモを「日経広告手帖」4月号で椿筑波大教授が紹介している。2者で分母が違う場合に分類を避けてクロス集計する嘘も指摘しているが、広告表現は多分に哲学に偏る。だからこそ表現なのだが、だから嘘をつくこともある。
●No.697/03.4.10
「40代とは
 酒飲まない
 ですね。」
と本日の「はなまるマーケット」出演の谷村新司氏。54歳になる彼がそう述べる理由は、愚痴ばかり言うからだとか。嫌なら辞めればいいという理屈で、新入社員としてメーカーに入った時、私もこの愚痴が理解できなかった。今はもちろん愚痴など言っている暇はない。
●No.696/03.4.9
「人生が
 まだまだ
 あると
 思っては
 ダメ。」
とは「世界に一つだけの花」がブレイク中の槇原敬之氏(『日経エンタテインメント』5月号)。覚醒剤で逮捕された後は、神職を訪ね歩いて話を聞いていたとか。「有限の時間をどう生きればいいか」を目標に過ごしていると言う。真理だがなかなかできない。私も、だ。
●No.695/03.4.8
「禅譲。」
とは「禅において老師が弟子に自分の全てを譲り渡すということ」と千玄室・裏千家第15代家元 千宗室氏(『インプレッションゴールド』4月号)。本来、家元とは死ぬまで15代として生きねばならぬが、氏は長男である弟子に全て譲り渡す道を選ぶ。これをどう見る。
●No.694/03.4.7
「失業者の
 能力と
 求人条件が
 適合しない
 ミス
 マッチ。」
が失業の3/4の原因と「日本経済新聞」本日朝刊。確かにそうなのだが「ミスマッチ」という言い方は誤解を生む表現だ。若い層から中高年まで、能力とキャリアに見合った職業を求めていないからで、失業6ヶ月で訓練や奉仕などを義務付ける英国の手法を支持したい。
●No.693/03.4.6
「ロボットに
 近い人間が
 できて
 いる。」
と本日の「ブロードキャスター」で山藤章二氏。「相手の心を読めない」「狭い道で体をかわさない」など全く同感だが、これを親父の戯言と思わないでほしい。躾による脳への刺激と健全な食生活の崩壊で脳構造が変わってしまったのではないか。調べてほしくさえ思う。
●No.692/03.4.5
「振り返ると
 淋しい
 人生
 である。」
と自著「世の中にこんな旨いものがあったのか?」あとがきで秋元康氏。腕前が上達するような満足感の得られる趣味がないのが理由らしい。好きなことを仕事にしたうえで贅沢とは思うが、本音かもしれない。私も同年齢だが、やはり腕前に関わる趣味はないように思う。
●No.691/03.4.4
「僕は
 ゆとり
 という
 言葉が
 嫌なんです
 よね。」
と、スローライフで有名なかの辻信一氏(『ブレーン』5月号)。いまこの人を批判するのは恐れ多いのだが、私は氏の言葉を支持しない。例えばこの発言も「将来のゆとりを作るために今を犠牲にするという発想」が理由らしいが、独りよがりが強いと思わざるをえない。
●No.690/03.4.3
「准将、
 あなたも
 少し勉強
 すれば
 私のように
 英語を喋れ
 ますよ。」
とは、日本国憲法作成の折りホイットニー准将に英語を褒められた白州次郎氏が切り返した言葉(『東京スタイル』創刊号)。原田眞人氏が紹介している逸話だが、時代を思えば白州氏がいかに向こう意気が強かったか分かる。遺言は「葬式無用、戒名不用」であったとか。
●No.689/03.4.2
「根っこに
 あるのは
 人間の問題
 だと
 思う。」
とは、日本が抱える問題に対する伊藤雅俊・イトーヨーカ堂名誉会長の言葉(本日の『日本経済新聞』朝刊)。「己の力を過信する者の末路は、洋の東西、時代の今昔を問わない」との指摘は多くの人々や国家にあてはまる。氏が最も大切にしているのは「信用」だと言う。
●No.688/03.4.1
「果たして
 あなたは
 スローな
 人間か?
 それとも
 やっぱり
 ファスト
 にしか
 生き
 られないの
 か?。」
「ニュース23」の次のテーマは「スローライフ」。この言葉は番組ホームページにある文章だが二分する時点で既に安易だ。早速、私の「スローライフ論」を送ったが反応はあるだろうか。 興味のある方はhttp://www.tbs.co.jp/news23/ へ。
●No.718/03.5.1

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