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"できる限り毎日更新"を基本にあらゆるメディアで、 あるいは群衆の中で出合った「気になる言葉」をピックアップ。 すべて123文字で綴った日本語論・日本人論である。
★123文字による簡潔な情報伝達の文章スタイルは「知的所有権登録 187441号」を取得しています。
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2023年5月分
「不老不死の追究は
 人類の『終りの始まり』
 のように思える。」
“人間の意識を機械に移し替える”“老いを病気として捉え克服する”などの研究について述べた後でこう結んだ日経編集委員兼論説委員の矢野寿彦氏(先日の『日本経済新聞』朝刊)。同感だ。死がなくなれば人間に新たな区分が生まれ異なる悩みが生み出されると思う。
●No.7636/5.31

「バールのようなもの。」
とは清水義範氏の短編小説の題名で、主人公は「ようなものとは、バールなのか、それともバールに似た何かなのかと煩悶(悩みもだえる)する」と本日の「日本経済新聞」朝刊/春秋。「梅雨」も「梅雨のようなもの」に近いと綴るが、天気図に縛られるからズレるのだ。
●No.7635/5.30

「傘 をさすと、
 顔が半分かくれますから、
 それでちょっぴり安心
 していたのかもしれません。」
と山本ふみこ氏(『読売家庭版』JUNE)。「いまでも(そうすると)心地よい」と語っているが、依然として多くがつけるマスクに似た心理もあろう。顔半分を覆いたい心理が生む日本人の“伊達マスク”は20年以前から問題視されたが、いまそれが水面下に隠れる。
●No.7634/5.29

「幸せは、あきらめない人に訪れる。」
中川いち朗・シスコシステムズ(合)代表執行役員社長(昨日の『DIGITAL VORN Future Pix』)。この「幸せ」はビジネス上のゴールに近いが、目標を整理し、紙に書いて身近に置くとチャンスに気づけるから手に入れられると述べた。信じてよいはず。
●No.7633/5.28

「ベートーヴェンは、
 生きる力を与えてくれる。」
とピアノによるベートーヴェン集成を精力的に進める仲道郁代氏(本日の『Color of Life』)。「音符という記号をどう読むか」でそれに気づけるらしい。「ベートーヴェンピアノ・ソナタ研究」を著した諸井誠に教えを請い「とてつもない大きな存在」に挑む。
●No.7632/5.27

「書くことが北なら、
 話すのは南。」
という表現で「書く」と「話す」の方向性の差を指摘した若松英輔氏(先日の『日本経済新聞』朝刊)。司馬遼太郎も同じことを書いたと言うが、それは話すことが苦手な書き手の思い込みのような気がする。書き言葉は話すより正確で、話し言葉を補完する機能はあるが。
●No.7631/5.26

「お米残したら、目つぶれる。」
という日本の教えが好きだと語り「だからお米は最後まで食べてください」と言ったヴァニア・ファティマ・アラウジ氏(先日の『ワタシが日本に住む理由』)。在日25年、兄妹を育てるブラジル人・シングルマザーのこの言葉がいま日本人の何割の層に届くのだろうか。
●No.7630/5.25

「テロップをそこうまく切り取って、
 あたかも本人の発言のように
 切り取って、ネットで拡散していくので。」
と田村淳氏(先日の『ワイドナショー』)。林修氏が自身のコメントの一部を切り取り「年収890万〜920万ないと社会のお荷物」と虚偽の見解を投稿した人物に訴訟を起こす考えとの報に。そうかもしれないが読解力不足の可能性もあるほど日本語力の不足を憂える。
●No.7629/5.24

「エアプロテイン。」
とは二酸化炭素からつくるタンパク質でサプリメントなどでの利用が視野に(先日の『日本経済新聞』朝刊)。世界人口は50年に約97億人と予測され懸念されるタンパク質不足に植物肉など代替タンパク質の世界市場は30年に3兆3113億円、21年の6.8倍だ。
●No.7628/5.23

「ひき殺して進め。」
敵国上陸時に都民と戦車連隊が衝突し往生した際の対応を訊いた将校への少佐の答えを司馬遼太郎がこう残す(先日の『yes!?明日への便り?』)。司馬はこれを原点に日本人の変貌を明らかにする動機で小説に向かう。「他人は石」と言った中野信子の分析が浮かぶ。
●No.7627/5.22

「何でも自己責任を問われる
 社会では、困ったことが起こっても
 『すべて自分が悪い』と考えてしまう。」
と安藤優子氏(『生活と自治』5月号)。その原因を「(介護など)問題を何でも家に押し込めて解決しようとする自民党の“イエ中心主義”」に求める。選択的夫婦別姓も同性婚も拒むこの党の姿勢を放置しG7広島サミットで成果を挙げたと支持率が上がる日本の恐怖。
●No.7626/5.21

「日本ワイン。」
を連載する「メトロミニッツ」は4月号で国産ワインの特長を「繊細な味わい」と書く。日本ワイン発祥の地・山梨県は、19年に「ワイン県」宣言を行い日本オリジナルのぶどう品種「甲州」を推す。妻の実家で飲んだ甲州ワインは、新鮮なぶどうの味わいが立っていた。
●No.7625/5.20

「木彫りを何度も何度も
 つくり直して念入りに仕上げていく。
 丹精すると言いますね。
 それが文学にもある。」
と大江健三郎(先日の『100年インタビュー 作家・大江健三郎』)。これを大江は「エラボレイト」と言った。推敲すると「最初の原稿は残ってない」ほど朱字が入ったというが、すべからく文章とはそのようなものだと言える。夜書き上げて、翌朝読むと直したくなる。
●No.7624/5.19

「この世で一番強いのは、水です。」
中学時代のブルース・リーが不良に殴られた後で入門した香港武術の道場主・イップマンの言葉だ(先日の『yes!?明日への便り?』)。相手に合わせ姿を変えるのが真の武術と諭された。硬直せず拘泥せず柔軟に臨むのを良しとすれば、人生も水の如く、と言えるか。
●No.7623/5.18

「頑張ったってダメよ。年はとるのよ。」
と奈良岡朋子は言った(先日の『奈良岡朋子 俳優、75年の旅』)。「戻る訳じゃないでしょ。先に進むだけです」、そう老いるのではなく「先に進む」と考える。ならば先に到達しただけの発見や歓びがあるに違いない、と彼女は考えたのだろうか。私もそれを体験する。
●No.7622/5.17

「刺青。」
を「さし」と読んだ早稲田大学文化構想学部卒の小川紗良氏(先日の『ACROSS THE SKY』)。愛読書に選んだふかわりょう氏に「しせい、ですね」とすぐさま訂正されたが、そもそも「さし」では間違い以前に誤魔化しだし文学史で習っているはず。学力急降下。
●No.7621/5.16

「類想類句。」
同類の発想の下で同類の句が生まれるこの現象からの脱出法を、先月の「NHK 俳句」で夏井いつき氏・家藤正人氏が解説。基本的にはこれを「句作の土台である」と扱ったのが新鮮。視点や自制、他者による変化などで画格(光景の範囲)を広げる考え方も参考になった。
●No.7620/5.15

「虎屋のあんパン。」
を友人よりいただく。和菓子の「虎屋」だからか意外になかった品。口にふくむとあんペーストがたっぷりと広がり、シルキーとも言えるなめらかさと優しい甘さは正に初体験。ミルクパンの生地も豊かなかみ心地で、あんをくるみ、とろけるような至福の時間を味わった。
●No.7619/5.14

「人生は、ジャズと
 とてもよく似ている。
 直感に従った即興のときほど、
 全てうまくいく。」
とジャズとクラシックを融合させた作曲家、ジョージ・ガーシュウィン(先日の『yes!?明日への便り?』)。6歳時にゲームセンターから聴こえた「ラグタイム」に魅せられた際の衝撃がこの言葉の根底にある。岐路で悩んだらやめてもいい。直感に従えば悩まない。
●No.7618/5.13

「ミライの源氏物語。」
山崎ナオコーラ著の本書を先月の「日本経済新聞」朝刊で紹介。「源氏物語」の多くは性犯罪という趣旨で書かれたらしいが、現代で言えば既に成人の光源氏が14歳の紫の上に性行為を強要する場面は「ロリコン」などではなく強制性交等罪か準強制性交等罪ではないか。
●No.7617/5.12

「スカートがなぜ女性的なのか。」
という思いで「私は男性にも女性にも適したものを作った」と言ったジャン=ポール・ゴルチエ氏(先日の『日本経済新聞』朝刊)。日本の袴を「サムライ・トラウザー」と呼び「日本では他の国よりも分かるのではないですか」とスカートの理解者と考えた発想も好きだ。
●No.7616/5.11

「トゲトゲ。」
という言葉を国立科学博物館「恐竜博2023」(今度の主役は『トゲトゲ』だ!)と渋谷ヒカリエ「恐竜ライブ_ディノサファリ2023」(“動くトゲトゲ戦車”鎧竜アンキロサウルス初登場!)で使用。この擬態語が擬態語以外の意味で市民権を得ているかは不明だ。
●No.7615/5.10

「高い音ばかり注目されるけど、
 低い音も素敵じゃない?」
という美輪明宏氏の言葉をMISIAが紹介(先日の『星空のラジオ 〜Sunday Sunset〜』)。50年代〜80年代にかけて活躍したフランク永井は低音で名を馳せたが、美輪氏の言葉に多様化と言われつつ視点が多様化しない現代社会の一端が表れた気がした。
●No.7614/5.9

「100歳までモデルを続けたい。」
キャスティングオーディションへの参加を経て20年にパリコレ復帰した冨永愛氏の思いだ(『マリ・クレール』April)。「ショーに出られたらこのまま進もう」と考えたとか。「モデルは私の人生そのもの」だからこそ「100歳まで」という言葉に重みを感じる。
●No.7613/5.8

「若者が街にゴミを捨てて、
 街が汚れていく。」
ドイツ人青年・キリヤンは、観光で訪れた竹下通りで国内の社会問題をそう語った(先月の『ACROSS THE SKY』)。もちろん首都圏の街より汚い街は多いのだろうが、道端に捨てられた空缶や食べ残しの食品、吸い殻を見ると、道徳観の衰退に失望し理由を探す。
●No.7612/5.7

「ぜんぶ無料だよ。
 これは全て僕からのギフトだよ。」
ラスベガスからグランドキャニオンまでの“ROUTE66”沿いにあるマクドナルドで「5ドルで食えるもんください」と言ったヒコロヒーに男性店員が大量のハンバーガーとアップルパイを見せ言った言葉(本日の『ANOTHER SKY』)。旅は道連れ世は情けか。
●No.7611/5.6

「ネオ和菓子。」
とは「あんこの勝ち」の、あんこを使った洋菓子(シュークリーム・プリン・チョコケーキ)など従来の様式の範疇外の和菓子(先月の『日本経済新聞』朝刊)。小豆は生クリームやバターなどの素材と相性がよく急速に広がり、北海道産小豆の価格は前年比115%とか。
●No.7610/5.5

「バカンスが近いから、
 デモどころじゃない。」
とパリでバッグ店を営む友人。年金支給開始年齢を62歳から64歳に引き上げる法案に反対するデモを皮肉った。日本はもちろんヨーロッパよりも低い支給開始年齢に怒るのは甘いとしか言えない。徹底した個人主義の割に自殺死亡率は日本に次いで高く国民性が複雑だ。
●No.7609/5.4

「補修可能なインフラ廃止
 やむを得ない。」
と考える首長が全国で増える(先月23日の選挙前の『あなたの“まち”の選択は 統一地方選挙 首長たちの本音』)。財政難はインフラをまでも蝕む。それでいて平和外交も行わずに米国に言われて防衛費増を進める自民党政権を無条件で支持する人々の意識が分からない。
●No.7608/5.3

「失敗したら、もう一度やってみればいい。
 そしてまた失敗することです。
 前より上手に失敗することです。」
戸惑いつつも幼い頃に別れた母に会いに行く希久夫 (滝藤賢一)に純哉(林遣都)は、「珠玉の名言集」なる本を片手にアイルランドの劇作家、サミュエル・ベケットのこの言葉を伝えた(先日の『グレースの履歴』)。人生に失敗は付き物、だからめげるなという教えか。
●No.7607/5.2

「親が最後に教えてくれる学習。」
と「一日でも早く死にたい」と言う88歳の母の介護を表現した山田邦子氏(先月の『徹子の部屋』)。3年前にお母さまが骨折してから動かなくなり介護が始まったと述懐。私の父も介護の引き金は転倒による骨折だった。怖いが24時間見守る訳にもいかず祈るのみだ。
●No.7606/5.1

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