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"できる限り毎日更新"を基本にあらゆるメディアで、 あるいは群衆の中で出合った「気になる言葉」をピックアップ。 すべて123文字で綴った日本語論・日本人論である。
★123文字による簡潔な情報伝達の文章スタイルは「知的所有権登録 187441号」を取得しています。
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2020年6月分
「生きていていいんだ。」
と渋谷悠氏が私財を投じた#モノローグ・サポートで支援を受けた女優は言った(昨日の『あきらめない人々』)。舞台人らがYouTubeでの100回再生を条件に生活資金を得る仕組みだが、彼女の濡れた瞳は金銭を超え自粛中に発表の場を得た救いを物語っていた。
●No.6571/6.30

「孤悲。」
の二文字を「恋」にあてた例が万葉仮名にあると万葉集を愛した永井路子氏(先日の『日本経済新聞』朝刊)。恋するときに一人でいる孤独を表現した歌が、あるいは相愛になれぬ悲しみの気持ちが必然的に多くなるか。「恋ひ増す月に日に」のころも今となりては懐かし。
●No.6570/6.29

「何気ないアイデアがメガヒット。」
になるとインターネットで新人発掘が進む漫画家について先月の「日本経済新聞」朝刊。キャラ作りや連載方法などを伝授し作品を受け付ける「ジャンプの漫画学校」は正統派だが「漫画の原作になりそうなネタを呟く人に声をかける」など、売るために必死で網を拡げる。
●No.6569/6.28

「芸術が日常の一部。」
とロイヤル・バレエ団でプリンシパルを務めた英国を表した吉田都氏(昨日の『ニュースウオッチ9』)。「生きる事に組み込まれている」とも。そのバレエ団員には緊急事態中も給与の8割が支給されたが日本の新国立劇場バレエ団員が無給だったとは、貧しき国、日本。
●No.6568/6.27

「敵機爆音集。」
という戦闘機のエンジン音のレコードを聴いて機種を判別する音楽の授業が敗戦間際に行われたと佐治晴夫・美宙天文台台長より知る(『サルース』7月号)。機種により行動を変えるための訓練なら意味は異なるが命を守る教育になるか。世界は再びそんな時代に向かう。
●No.6567/6.26

「自分と神をつなぐ。」
思いが箸にあると銀座「夏野」主人(本日の『GOOD NEIGHBORS』)。「は」が両端を「し」がつなぐ行為を意味するらしい。世界の1/3の人々が箸を使うが自分の箸を持つのは日本人のみと聞く。料理を作りし人への感謝を忘れず濃やかに用いてこそ食事だ。
●No.6566/6.25

「この子は将来、大酒飲みになる。」
ハンバーグや唐揚げなど子供が好む料理でなく刺身などを食べる子に叔父・叔母がそう言ったが今言うとオヤジ度が高い(先日の『SkyrocketCompany』)。「今さら」の後で「今さらジローなんだけどさ」と言えばさらに高い。オヤジ度の高い台詞が怖い。
●No.6565/6.24

「花は苦労の風に咲け。」
で終わる美空ひばりの応援歌の傑作「人生一路」は伝説の88年「不死鳥コンサート」の最終曲で「一度決めたら二度とは変えぬ」など励まされる言葉が並ぶ。某ロシア人声楽家も敬愛する歌手に彼女を挙げたが今も日本を代表する歌い手だ。本日命日とNACK5で知る。 
●No.6564/6.23

「ヌード。」
とは裸の方ではなく化粧品や服飾品で肌色系の色を指す(昨日の『日本経済新聞』朝刊/春秋)。当初、米国の辞書は「白人の肌の色」と記していたが「身に付ける人の肌の色に合う(淡いべージュや黄褐色等の)色」に見直されたとか。なぜ差別をしてきたかと問いたい。
●No.6563/6.22

「好きな花を教えてください。」
と「ギンザ」(4月号)。私はマーガレットが好きな理由は色彩のコントラストが魅力的だから。一度、リース教室に行ったとき濃い色と淡い色の花を対比させて作ったら、先生に「自我が強いわね」と言われた。同誌の特集では女優の中田クルミ氏が私と同じ花を挙げた。
●No.6562/6.21

「味が落ちたのを秒単位で確認。」
と朝の珈琲の淹れ方を某店主に伝えた京都のオオヤコーヒー主宰・オオヤミノル氏(『BRUTUS』2/15号)。朝の珈琲はネルドリップでポットに落としてもいいが、味を確認しながら秒単位で捨て捨てる場面を客に見せる、と。確かに朝の珈琲はスピード感重視か。
●No.6561/6.20

「小説家になろう。」
という小説投稿サイトの人気作分析に従って小説を書いた津田彷徨氏はビュー数が伸び悩むと怠惰系タイトルの流行を真似て「やる気なし英雄伝説」に改題し1か月後に書籍化へ(本日の『日本経済新聞』朝刊)。ユニクロもデータ起点を宣言したが、新たな視点はどこに?
●No.6560/6.19

「つくろうものが何もない。」
とアバター同士でVRデートしたバービー氏(先日の『ヘウレーカ!』)相手は東大博士課程の宮本道人氏だったが「リアルとの差異に戸惑う」と又吉直樹氏。VRで相性を確かめリアルなデートに進む文化は芽生えるか、何をしようと相性は結婚後によくするしかないが。
●No.6559/6.17

「砂糖と塩。」
というハンドルネームを読んでから「佐藤敏夫じゃなくて」とあえて言った先日の「SHIBUYA DESIGN」。文の平板読みは意味の変質を生む。いま「精緻なデータ」は「セイチナデータ」と平板で一括りに発音される。リテラシー低下の時代に伝わるのかと疑う。 
●No.6558/6.16

「東京を付けるとカッコよくなる。」
という前提で「東京ポニー」などと言いつつ関西弁の母と息子が会話する森ビルのラジオCMが流れている。東京一極集中が見直されるべき時代にこれは既に時代遅れではないのか。「ビルではなく街をつくる」と語るが、いまの街のいい所を残す方法はないのかと憂える。
●No.6557/6.15

「小学生が無免許で車を乗り回す。」
つまり漫画「巨人の星」の花形満と比べ、小中学生が安易にTwitter投稿した言葉が「ご高評を仰ぐべき」意見として届いてしまう現状も同じだと語る姫野カオルコ氏(昨日の『日本経済新聞』朝刊)。投稿履歴から個々の信頼性を判断できるAIができれば変わる?
●No.6556/6.14

「木を削りパイプを造る。」
趣味を映画や音楽鑑賞の代わりに再開した北方健三氏(『週刊新潮』6.18号)。白ヒースという砂地に生える灌木の根のブロックを1ミリよりさらに薄く削る。「集中力が高まる」という言葉は書く集中力の衰えを暗に言ったか。自由時間の使い方はまだまだあるのだ。
●No.6555/6.13

「もう頑張る必要ないんだ。」
それが東京五輪出場を手中にしていた彼女が白血病を発症した際の偽らざる気持ちだった(先日の『ふり向かずに前へ 池江璃花子 19歳』)。毎回、新記録を期待されるストレスに苛まれたトップアスリートならではの胸中。栄光と苦悩の裏表はリアルに入れ替わっていた。
●No.6554/6.12

「ワイングラスを3個連続で割る。」
失敗をしシェフに怒鳴られた経験を「おいしいもののまわり」に書いた土井善晴氏(先日の『GOOD NEIGHBORS』)。余分な力ですぐ割れる薄いグラスの縁沿いになめらかに布巾を滑らせる技すら当時はなかったと。どんな仕事も微細で気づかぬ技でできている。
●No.6553/6.11

「強気とはったりが人を動かす。」
とオブラートにも包まない皮肉で小池都知事を評した林真理子氏(『週刊文春』6.11号)。未だ謎として残る「カイロ大学首席卒業」の経歴も気になるが、押しの強さだけで政治家への批判の矛先が鈍り、矛盾が矛盾のまま放置されるのは国内外を問わず納得いかない。
●No.6552/6.10

「人生は、来た球を打つだけ。」
と吉本ばなな氏(先週の『Sparkle Life』)。予測もつかぬ事ばかりだからその方が効率的だと諭した。また狙って取りに行くと疲れるとも。とは言え受け身ばかりでは人生進まぬ。配球を読みつつ予想外の球種にも慌てぬ構えを彼女も築いているのではないか。
●No.6551/6.9

「人生は地獄より地獄的である。」
という芥川龍之介の言葉を「文藝春秋」(六月号)で知る。悪行を行った者が責め苦を受ける地獄よりもこの世の苦しみの深さを言ったは、神経を病んだ芥川の宿命か。「苦しきことのみ多かりき」と詠んだ林芙美子。それでもなお、人生の達人たちは「笑いこそ」と尊ぶ。
●No.6550/6.8

「炎(かぎろひ)。」
とは日の出前の東の空を赤く射し染める光(12年の『サライ』10月号)。同じ頃の西の空を「かへり見すれば月傾きぬ」と詠んだ柿本人麻呂は、沈む月に父の死を重ねた。私が生まれてすぐ曾祖母が亡くなったと聞かされてきたが、容赦なく移ろう人の世の儚さを思う。
●No.6549/6.7

「プロ酒場。」
なる飲み屋が姫路にあるそうだが、この「プロ」はプロフェッショナルではなく「プロレタリアート(労働者階級)」なのだ(先日の『ふらり旅 いい酒 いい肴』)。1946(昭和21)年に初代店主が働く者のための店をやりたいと開業した。階級はいまだ消えず広がる。
●No.6548/6.6

「目で見た物しか信用できない。」
とカンニング竹山氏(先日の『TOKYO SPEAKEASY』)。返す刀で占い不信を論じたが、私は自分の目は信用できないし一部の占いは実に有意義と信じる。「地獄に落ちるわよ」の人は嫌いだが、人の頭脳が長年分析し見出した手相や道理は上手く活かせるのだ。
●No.6547/6.5

「オレと同じ意見なら要らない。」
自分と意見が合わない部下が「話が合わないので辞めます」と言うと、ソニー創業者の盛田昭夫は「話が合わないからいいんだ」と言った後でこう断言した(先日の『日本経済新聞』朝刊)。トップは柔軟であるべき、という見本だ。孫、三木谷両創業社長の姿勢はどうか。
●No.6546/6.4

「残念。」
は「心残り、悔しい」という本来の意味が変化してきたと先日の「日本経済新聞」朝刊。「意欲が空回りする」意味で「残念コーデ」を挙げた。特にメールで使うと相手と比べて自らを正当化でき優位に立てる力をもつため失礼なので、私は相手の言葉や行為には使わない。
●No.6545/6.3

「悪かったね。」
井筒和幸監督が深作欣二氏に「仁義なき戦い」の上映挨拶を見て監督になった旨を伝えた際に氏から返ってきた言葉(先日の『ザ・インタビュー 〜トップランナーの肖像〜』)。「君をこの業界に引きずり込んで」という照れが混じるが、監督も後輩に同じ言葉を返すとか。
●No.6544/6.2

「自分すらろくに励ませなかった。」
事を忘れないと、ここ数か月を綴ったイタリアの作家、P・ジョルダーノ(昨日の『日本経済新聞』朝刊)。「誰かを元気にするどころか」と書き励ます力も失せる衝撃を表すが、私は今だからではなく感染前から自分を励ましたくなるほど世界は常軌を逸していたと思う。
●No.6543/6.1

川中紀行のnoteもぜひご覧ください。
「今日の気になる言葉123」と一部が連動しています。
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