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オブ・ザ・イヤーの発音に関して、正確な
ご意見を お待ちしています。 ●私に寄せられた指摘。 「オブ・ザ・イヤー(オブザイヤー)」が誤りであるという私の文章に対して、既に2名の方から私の指摘が誤りだとのご意見を頂いています。 つまり、イヤー(YEAR)の「イ」は母音の「i」でなく子音「ji」の発音であるため、この前に付く「The」は英文法としては「ジ」ではなく 「ザ」が正しいという指摘です。この指摘は確かに正しいのです。 インターネットで検索しても、こうした文法上の観点からオブ・ザ・イヤー(オブザイヤー)が正しいとする意見は数多く見られます。 ●これはテスト問題ではない。 例えば英文法のテストで、The Yearという言葉だけが記載され「この場合のtheの発音は?」と問われていれば間違いなく正解は「ザ」でしょう。 但し、同時に英文法では強調する際の「The」は語頭の母音・子音を問わず「ジ」と発音するという規則があります。私が問題としているのは、 単なるYearの前の「The」の発音ではなく、自動車や音楽を始めとする様々な分野で1年間の集大成としてナンバー1の称号が与えられる賞に対する言い方なのです。 こうした観点から見てもオブ・ザ・イヤー(オブザイヤー)が正しいとする意見は未だ発見できていません。 ●私なりの追跡調査。 私はアメリカの例えばグラミー賞の授賞式で明らかに「ジ」と発音しているという僅かな経験からこの強調の「ジ」が正しいと思い込んでいました。 しかし、先に述べた2名の方からの指摘に、改めて私なりに聞き込み調査を開始しました。私が通っていたNOVAの英語教師の間ではやはり「ザ」 であるという意見が多数を占めましたが、「話し手が自由に選ぶことができる」という意見も得ました。つまり、この点が“強調のThe” と関わる部分だと思います。次に、ある方を通して日本でネイティブのコピーライターとして活躍され、前身が米国にある大学の英文科の教授だと いう方に質問して頂いたのですが、やはり「ザ」が正しいといいう回答でした。つまり、私の追跡調査からは、基本的には「ザ」が正しく、 仮に「話し手が自由に選ぶことができる」としても「ザ」を誤りとすることはできないという結論が導かれたのです。 ●なお残る疑問。 2005年5月7日時点でのYAHOO!検索によると次のような結果が得られます。 (1)オブ・ジ・イヤー[カテゴリ/1、ページ8,658](2)オブジイヤー[カテゴリ1、ページ93] (3) オブ・ザ・イヤー [カテゴリ1、ページ11] (4) オブザイヤー[カテゴリ1、ページ11]。 つまり日本語のインターネット上では圧倒的にオブ・ジ・イヤー(オブジイヤー)が優勢なのです。 本当に圧倒的です。野球、サッカー、アメフト、ゴルフ、ボクシングなどのスポーツ分野から、ファッション、 インテリア、店舗設計、ガーデニング、猫のブリーダー、フィットネス、ダンスなどの趣味や表現の領域、 さらに放送、映画、ノンフィクション、芸術、写真に至る創作のフィールドまで、数多くの分野の「年間賞」 の紹介がオブ・ジ・イヤー(オブジイヤー)で書かれているのです。これをどう解釈したらよいのでしょうか。 ●オブ・ジ・イヤー異聞。 2000年12月26日の「日本経済新聞」朝刊に某外資系証券会社が設けたある賞が紹介されていました。 実はそこでもオブ・ジ・イヤーが使われていたのです。私は外資系証券会社だから何らかの理由が確認できるかもしれないと、 インターネットであらゆる方向から検索しました。するとその賞関連のニュースリリースの中に当の証券会社のある関係者 のメールアドレスを見つけたのです。私は不躾ながらメールで、それを訊ねている私の事情を説明しオブ・ジ・イヤーを 使用した理由を質問しました。すると何とその方からご返事をいただいたのです(インターネット文化って、本当に凄いです!)。 しかし回答は「『オブ・ザ・イヤー』ではなく『オブ・ジ・イヤー』にした特別な理由は分からない」というものでした。 もちろん、文法上の理由かどうかも不明でした。したがってオブ・ジ・イヤー(オブジイヤー)と表記された多数の賞のなかにも、 その名を選んだ経緯には様々な理由があると思われますし単純な文法上の誤解もあると思われます。 ●だからこそ、謎。 しかし、インターネット以外の日本の印刷媒体やテレビ・ラジオでは、殆どオブ・ザ・イヤー(オブザイヤー)が使われています (たまに授賞式でタレントが『オブ・ジ・イヤー』を使う程度です。それこそなぜ?)。だからこそ逆に、日本語のインターネット 上で見られる圧倒的なオブ・ジ・イヤー(オブジイヤー)の優位が謎なのです。 従来の日本マスコミ(広告を含む)が殆どオブ・ザ・イヤー(オブザイヤー)に終始しており、一つの文法上の観点からはオブ・ザ・イヤー (オブザイヤー)が正しいという結論になるのであれば、日本語のインターネット上でも同様の状況になってしかるべきではないでしょうか? 私にはこのギャップが謎のまま残っており、そもそもの私の思い込みを全てクリアにしてくれる説明をまだ手にしていません。 以上が、私なりに調べ、考え、分析したオブ・ザ・イヤー(オブザイヤー)とオブ・ジ・イヤー(オブジイヤー)を巡る経緯です。 この文章をお読みいただいた皆さまからのご意見を切に希望致します。 |
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